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旧甲賀町(現、甲賀市)の龍福寺(りゅうふくじ)のえとの概要を知りたい。

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『滋賀の百祭 [正]』によりますと、祭礼日は「1月16日」で、概要は「(中略)ここの龍福寺では、毎年一月十六日に「えと」という行事が千二百年来行われている。「えと」とは兄弟のことで、その語源は中国の十干十二支からきたものである。行事は、勤処(つとめど)といわれる父親が頭屋(とうや)に集まって未明より餅つきをする。きねは長さ一メートル八十センチぐらいの樫の丸太棒。これをそれぞれ持った八人の若者が「えと、えと」といってつきよせる。出来上がると、威勢のよい声で天井につきあげる。餅はお鏡餅、敷餅、桶餅、小餅、串餅、成花などを作る。午後になると、いよいよ薬師堂へ向けて行列が始まる。先頭は羽織袴(はかま)に提灯をもった頭主、次いで二歳の子を母親がおんぶして豆腐一丁をもち、そのあとにお飾りの諸餅を桶に入れて担ぐ若衆が続き、堂前で「えと、えと」といって酒をのみながら薬師堂へ進む。御堂の左右に餅は飾られる。住職のご祈?が行われて祭りは最高潮となる。この祭事は、子宝にめぐまれぬ人々がお参りしてこの餅をいただくと、不思議と子供が授かるといわれており、全国より多くの参拝者がある。(後略)」とあります。

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