『滋賀の百祭 [正]』によりますと、祭礼日は「4月10日」で、概要は「賀川神社のご祭神は瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)で、祓戸の神としてこの地、桜谷全体を鎮めている。奈良朝時代より賀川神社も前の川を渡る御渡りの神事が毎年、春祭りとして四月十日に行われている。この賀川神社の氏子は佐久良、鳥居平、奥の池、安部居の四つの村で、御渡りは加賀神社から対岸の立居神社までの野道。その間に佐久良川が流れており、これを越えるために細い板橋が架けられている。四つの村より奉納された丈十メートルもある長い竿竹には御幣がつけられ、これを持って川を越えるのだが、揺れる細板の橋を渡ることはなかなか困難で、無事に渡ると賀川橋にいる観客の喝采で賑わう。また、御幣持ちの若衆は酒が入っているため、川中に転落する者もある。板橋を渡った四本の御幣竹は立居神社に参拝し、すべての神事が終わる。」とあります。
↧