『滋賀の百祭 [正]』によりますと、祭礼日は「8月14・15日」で、概要は「(前略)このまんどう火祭りの起源は詳らかでないが、法蓮上人の縁起略説によると、東大寺の指示によって盂蘭盆供養の大法要にまんどう(万灯)を燃やし、祭祀を行い、その火を松明(たいまつ)に移してこれをご神霊とし、祖先ならびに七世の精霊とともにお迎えして寺堂仏前に供養されたという。十四日が迎え火、十五日が送り火だという。また、このときが松明の創始で、二百有余年の歴史をもつ祭りである。火祭りに先立ち、白鳥神社からミミヅと呼ばれるご神火(菜種殻でつくり、ご神苞(しんほう)ともいう)を集落南の万灯山山頂に移し、日没とともに七歳から十五歳の子供たちが点火した松明を肩に、荘厳寺跡といわれる堂屋敷に向かって駆け下り、この広場を駈けずりまわる。松明も菜種殻でつくり、これを円筒形にまとめて縄でグルグル巻きにする。中心部には青竹の背負い棒をとりつける。大人たちは直径二メートルもある松明三基を竹で支えて山を下り、堂屋敷広場に立てて大団扇(うちわ)であおぐと、火の粉が飛び散り、これを沿びた人々は頭からバケツの水をかけられ、松明が燃え落ちるまで燃やされる。このとき祭りはクライマックスに達する。(後略)」とあります。
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