東条英機の辞世の歌について記述のあった、以下の資料を紹介した。
東条英機の自伝を調査する。
『東条英機』(上法快男編 芙蓉書房 1975)
p742 遺言(要旨)の中に、辞世として句一つと歌二首あり。
「苔の下 待たるる菊の 花盛り」
「たとへ身は 千々にさくとも及ばじな 栄し御世をおとせし罪は」
「我行くも 又此の土地に帰り来ん 国に報ゆる事の足らねば」
『東京裁判と東条英機』(上法快男編 芙蓉書房 1983)
p109 上記資料と同様の内容。
辞世に関する資料を調査する。
『辞世の句と日本人のこころ』(吉田迪雄著 東洋館出版社 2000)
p153-157〈東条英機〉の項に、上記の他に3首あり。(全5首)
「さらばなり 苔の下にてわれ待たん 大和島根に花薫るとき」
「幽明の 境を越えて安かれと ともに祈らむ心のどかに」
「さらばなり 有為の奥山けふ越えて 弥陀のもとに 行くぞうれしき」(処刑前夜)
※「たとへ身は」で始まる歌は、絞首台に上る前のものとの記述あり。
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