「兼山麗沢秘策」の現代語訳は見つからなかった。
現代語訳ではないが、質問館調査済みの「日本経済叢書 2」以外に、全文(原文)が収録されているものとして、次の資料を紹介した。
『日本経済大典 6』(滝本誠一編 明治文献 1966)
p237-731「兼山秘策」(室鳩巣著)の原文(全8冊)あり。
解題p3-5に「兼山秘策」の解説あり。
回答プロセス:質問資料を確認する
《日本古典籍総合目録》を〈兼山麗沢秘策〉で検索したところ、1件あり。
別書名「兼山秘策」(けんざんひさく)
「鳩巣手翰」(きゅうそうしゅかん)自館目録を全項目で検索するが該当なし。
「菅氏秘蘊」(かんしひうん)自館目録を全項目で検索するが該当なし。
著者 室鳩巣
青地兼山
青地麗沢(青地礼幹)編
活字情報
「日本経済叢書 二」質問館調査済み
「日本経済大典 六」所蔵あり(後述)
『国書解題 上』(佐村八郎著 日本図書センター 1979)
p611に〈兼山麗沢秘策〉の項あり。全8冊。概要はわかる。現代語訳の情報はなし。
「室直清の伝記は『駿台雑話』の下にあり」との情報あり。※直清は鳩巣の諱
『国史大辞典 5』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985)
p147〈兼山麗澤秘策〉の項あり。概要はあるが、現代語訳の情報はなし。「日本経済叢書 二」「日本経済大典 六」所収とあり。
該当資料にあたる
『日本経済大典 6』(滝本誠一編 明治文献 1966)
p237-731「兼山秘策」(室鳩巣著)の全文あり。「日本経済叢書 2」同様、送りがな・返り点のある原文で、現代語訳ではない。
解題p3-5に「兼山秘策」の解説あり。
インターネット・データベース等で探す
《NDL-OPAC》を〈兼山 & 秘策〉で検索すると5件ヒットするが、いずれも現代語訳はなさそう。
《BOOKPLUS》を〈兼山秘策〉で検索すると4件ヒットするが、調査済みの『日本経済大典 6』と『日本経済叢書 2』の情報のみ。〈兼山麗澤秘策〉ではヒットせず。
《NDL-サーチ》を〈兼山 & 秘策〉で検索すると、46件ヒット。
「兼山麗澤秘策」「兼山秘策」「日本経済叢書 二」「日本経済大典 六」の所蔵情報。
《レファ協DB》(広島附属図書館が「兼山麗澤秘策」を所蔵しているか)、「曲亭馬琴書簡(翻刻)」(〔天保五年〕(1834)五月二日 殿村篠斎宛)(注記に「兼山麗沢秘策・松蔭日記・貸本返却落手」とあり)のみ。
《リサーチ・ナビ》を〈兼山 & 秘策〉で検索 するが、現代語訳につながる情報なし。
〈室鳩巣〉で検索するが、「兼山麗澤秘策」の現代語訳につながる情報なし。
《Webcat Plus》を〈兼山 & 秘策〉で検索すると3件ヒット。
「兼山麗澤秘策」の写本と『日本経済大典』のみ。現代語訳の情報なし。
室鳩巣から調べる
『叢書・日本の思想家 11 中村惕斎 室鳩巣』(明徳出版社 1983)
「兼山麗澤秘策」に関する記述は、『日本経済叢書 2』に所収とあるのみ。(p264主要著述および参考文献)
『類聚伝記大日本史 6 学芸篇』(雄山閣出版 1981)
p124-130に〈室鳩巣〉の項あり。p130に鳩巣の著書として『兼山麗澤秘策』があがっているが、現代語訳についての記述なし。
『世界教育宝典 日本教育編 3』(石川松太郎校註 玉川大学出版部 1968)
p47に鳩巣の著作として『兼山麗澤秘策』があがっており、概要もあるが、現代語訳につながる記述はなし。
『日本思想大系 34 貝原益軒 室鳩巣』(岩波書店 1970)
「兼山麗澤秘策」は収録されていない。
p505-530「室鳩巣の思想」(荒木見悟)中に「兼山麗澤秘策」からの引用あり部分的に評釈を加えている箇所もあり。
p515-157 引用と評釈のある箇所。
引用とその解説は他にもあり。
『大日本思想全集 6 新井白石集 室鳩巣集』(上村勝弥編 大日本思想全集刊行会 1932)
収録作は「駿台雑話」「赤穂義人録」「鳩巣小説」の3作のみ。
巻頭に著者小伝があるが、「兼山麗澤秘策」に関する言及なし。
『古典日本文学全集 35 江戸随想集』(筑摩書房 1961)
収録作に「兼山秘策」(「鳩巣手翰」「菅氏秘蘊」)なし。
p143-159に「駿台雑話」が収録されているが、「兼山秘策」に関する言及なし。
事前調査事項:「国書総目録 3」の活字情報にあった「日本経済叢書 2」の「兼山秘策」は国会図書館の《近代デジタルライブラリー》で内容確認済み。
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