『滋賀近代文学事典』によりますと、読み方は「やまもと・ひろし」で、略歴は「1932・2・11~。小説家、詩人、評論家、近代文学研究者。筆名安藤章介、あさひ・てると、朝九郎。高島郡高島村大字高島(現高島市)生まれ。1940年(昭和15)滋賀郡堅田町(現大津市本堅田)に転居。大津市本堅田在住。県立膳所中学校、県立大津(現膳所)高等学校をへて、50年京都大学文学部入学。54年同文学科国語学国文学専攻卒業。県立彦根西高等学校、大津高等学校の教諭をへて、74年より高野山大学文学部講師、76年より松蔭女子学院大学文学部助教授のち教授、85年より京都女子大学文学部教授、88年より龍谷大学文学部教授を歴任。98年同大学退職。(中略)京都大学在学中に保高徳蔵主宰「文芸首都」に3編ほど小説を投稿、好意ある評を受ける。大学卒業後も同人誌「精神」、「詩人学校」、サークル誌「熔岩」「地面」などに安藤章介名などで評論や詩を発表。55年若者むけ総合雑誌「知性」において作家の野間宏と「サークル活動の在り方」というテーマで対談(55年8月号、河出書房)。(中略)62年11月、早川書房主催第2回SF小説コンテストに朝九郎の筆名で応募、小松左京、筒井康隆、半村良らとともに当選作なしの佳作に入選。63年『女子高校生〈三一新書〉』を初版1万8000部で刊行、以後10刷をかさねる。同年12月末、本書は「成熟する季節」の題名で日活が正月映画として上映。(中略)73年度より滋賀県文学祭小説部門選者(滋賀文学会理事)として、応募作の下読みから選評までを担当(94年度まで)。91年には大津市教育委員会文化課の依頼により『大津の文化活動40年のあゆみ(文学編)』(92年4月)の編集と執筆に従事。(中略)近代文学研究者としては樋口一葉、萩原朔太郎が専門。編著書、論文、講演等多数。博士(文学)。(後略)(山本洋)」とあります。
参考資料: 1 滋賀近代文学事典 日本近代文学会関西支部滋賀近代文学事典編集委員会∥編 和泉書院 2008年 S-9000- 08 p.374-375,
参考資料:
2 滋賀県人名鑑 滋賀県人名鑑編集部∥編 サンブライト出版 1982年 S-2800- 82,
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