近衛師団の名簿や人数についての記載されている資料は見つかりませんでしたが、一部の方のお名前が記載されている資料はあります。
日露戦争当時の編成は『帝国陸軍編制総覧』(外山操/ほか編著 芙蓉書房出版 1987)p210、211に近衛師団(東京)があり、師団長、参謀長、以下各旅団の旅団長、聯隊長の名前が、p228にも近衛師団があり、師団長、参謀長、各旅団の旅団長、聯隊長の名前が記載されています。内容的には『陸海軍将官人事総覧(陸軍篇)』と重複するかもしれません。
また、『職員録』(印刷局)を明治37年(甲)、明治45年、大正7年以降の版を所蔵しています。ただし、日露戦争期の明治37年(甲)には、近衛師団の項目はありません。ちなみに明治45年版には副官クラスまで、大正7年版には歩兵曹長や軍曹・砲兵一等工長までのお名前が記載されています。
その他旅順に赴いておられたということで『日露戦争兵器・人物事典:日露陸海軍人・日本及び諸外国政治家・革命家・文化人・陸戦兵器・軍艦・軍装ほか』(歴史群像編集部/編 学研パブリッシング 2012.1)という資料がありますが、現在貸出中のため近衛兵に関する記述の有無については調査できません。
次に『戦後刊行戦史・戦記総目録:陸軍篇』(西村正守/編 地久館出版 1987.8)によりますと近衛歩兵第1聯隊から第4聯隊まではそれぞれ聯隊史が刊行されているようです。
・『近衛歩兵第一聯隊歴史』近歩一聯隊史刊行委員会 全国近歩一会 昭61
・『或る近衛聯隊の記録』近歩二会 昭48
・『近衛歩兵第三聯隊史』近歩三史刊行委員会 昭60
・『近衛歩兵第四聯隊史』近歩四錦紫会 昭56
上記4件の資料のうち、第三聯隊については、付録として「近歩三関係者名簿」があるという記述があります。
これらの資料は府立図書館では所蔵していません。大阪近辺では、奈良県立図書情報館が4件とも所蔵しています。
類縁機関につきましては、昨年組織改編された「防衛研究所戦史研究センター史料室」があります。ホームページによればレファレンスにも対応してくれそうです。
最後に明治から大正期にかけて刊行された近衛兵の連隊史が国会図書館の「近代デジタルライブラリー」で閲覧できます。なお、「職員録」につきましても明治19年以降のものが閲覧できます。
参考資料:『帝国陸軍編制総覧』(外山操/ほか編著 芙蓉書房出版 1987)(ページ:210,211,228),
参考資料:『職員録』(印刷局),
参考資料:『日露戦争兵器・人物事典:日露陸海軍人・日本及び諸外国政治家・革命家・文化人・陸戦兵器・軍艦・軍装ほか』(歴史群像編集部/編 学研パブリッシング 2012.1),
参考資料:『戦後刊行戦史・戦記総目録:陸軍篇』(西村正守/編 地久館出版 1987.8)(ページ:146-151),
参考資料:防衛研究所戦史研究センター史料室(2012/2/7現在), (ホームページ:http://www.nids.go.jp/research/military_history/index.html)
参考資料:近代デジタルライブラリー(2012/2/7現在), (ホームページ:http://kindai.ndl.go.jp/index.html)
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