『CIE図書館を回顧して』(回顧録編集委員会、当市未所蔵、大阪府立図書館所蔵)に、CIEインフォメーションセンターのアメリカ人館長3代目としてG.L.Fridayの名があり。大阪センターの後、横浜ACCに勤務したとのこと。
回答プロセス:当館所蔵の『朝日新聞縮刷版 昭和27年5月』(日本図書センター、復刻版)に5月10日付で「新装なって一般に開放 アメリカ文化センター誕生」の記事があり。ただし内容は東京千代田区の施設のことで、マーフィー大使の名と写真があるが、大阪の施設や館長名については記載がない。またこれ以外にはアメリカ文化センターに関する記事は発見できず。
大阪府立図書館に調査を依頼したところ、以下の回答を得た。
『CIE図書館を回顧して』(回顧録編集委員会)
p4にCIEインフォメーションセンターについてまとめられており、その中で大阪センターのアメリカ人歴代館長名は「A.Borer」「M.J.Hoefer」「G.L.Friday」とあり。
また、p37にはCIEインフォメーションセンター館長名が記載されており、「Friday,Genevieve Lucille」の項目には、館長をつとめていたセンターが「大阪」、「その後」の欄に「横浜ACC」と書かれている。ACCは「American Cultural Center」の略と推察される。
このほか、高島屋の催しについて、『高島屋135年史』(高島屋)p507(昭和27年の高島屋の催記録)、『高島屋美術部80年史』(高島屋)p361(昭和27年の高島屋が主催した主要な美術展等の年表)、『高島屋百五十年史』(高島屋本社)の第2節「催・美術」昭和27年部分を調べたが、アメリカ文化センターについての記述は見当たらなかったとのこと。
さらに関西アメリカンセンターにも大阪・横浜の最後の図書館長名について問い合わせたが、1952年当時の記録等は現存せず不明との回答があった。
利用者には以上のことをお伝えした。後日、お手元の産経新聞大阪市内版昭和27年5月7日8面に記事があり、フライデー館長の名が載っていた旨お知らせいただいた。
事前調査事項:『あるライブラリアンの記録 レファレンス・CIE・アメリカンセンター・司書講習』(女性図書館職研究会)p12「占領時代終わる、大阪アメリカ文化センター(OACC)誕生」には、フライデイ館長とあり。
寄与者:大阪府立図書館
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