天皇神社は大津市和邇中にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「（前略）天皇神社本殿は小野神社職務歴代記に「正中元年（１３２４）二月三日和邇牛頭天皇社創建釿始（ちょうなはじめ）同年十二月十九日上棟式云々」とあり、１３４１年（暦応４）建立の道風神社本殿よりすこしはやくできた建物である。母屋（もや）は正面の柱間数３間で４．０３ｍ、側面２間で２．７７ｍ、正面は中央間を幣軸板扉構（へいじくいたとびらがまえ）、両脇間は格子戸嵌殺（こうしどはめごろし）、むかって右側面の第一間は幣軸板扉構でその他はすべて壁。内部は中央間奥に１間角の内陣をかまえて正面を板扉とする。向拝は後世の取替材が多く形式も改作されているが、蟇股（かえるまた）は内部の彫刻をうしなったものの雄渾な輪郭は建立時期の特徴をよくあらわしている。なお江戸時代の屋根葺替（ふきかえ）の棟札１０枚が保存されており、屋根替年次を知ることができる。重要文化財。（成瀬弘明）」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.509,
参考資料:
2 近江文化財全集 下巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-2,
参考資料:
3 滋賀県文化財目録 平成15年度版 滋賀県教育委員会文化財保護課∥編集 滋賀県教育委員会 2004年 SB-7000-03,
↧