中村廃寺は大津市真野町中組にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「(前略)この付近に古代寺院が存在したことが推測される。しかし現在遺構は不明である。出土の瓦も現在では実物がなく写真で知ることができるだけであるが、これらはいずれも軒丸瓦で、弁間に珠文をもつ単弁系のものと、素文縁の複弁系のものの2種類である。この瓦の様式からみて、この寺院は白鳳時代に建立されたと考えられ、あるいは古文献にこの地の豪族としてあらわれる小野氏か真野氏の氏寺とも考えられる。したがって真野廃寺の名でよんだほうが適切かもしれない。(西田 弘)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.538,
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