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江戸時代、洗濯に石鹸と洗濯板を使用したか。(東京都江戸東京博物館 図書室)

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 江戸時代、一般の洗濯の汚れ落としには、無患子(むくろじ)の皮、さいかちの実、灰汁、石灰、米のとぎ汁などがよく使われました。しゃぼん(石鹸)は安土桃山時代に南蛮(ポルトガル)より伝わったとされていますが、しゃぼんを使用できたのは極めて限られた人々だけで、主として医薬用に用いられました。石鹸が家庭に普及しはじめたのは明治時代になってからのことです。新政府が京都で石鹸を造ったほか、堤磯右衛門が横浜に石鹸工場を開き、明治6年には洗濯石鹸を1個10銭で販売しました。   洗濯板が登場するのも明治中期頃からです。江戸時代にはたらいを使った手もみ洗いが広く普及しており、浮世絵などにも井戸端でしゃがんで洗濯をする光景がよく描かれています。また、着物の縫い目をほどく洗い張りや洗濯を専業とする商売もありました。   ちなみに江戸時代には「しゃぼん玉」が多くの人々に楽しまれていましたが、当時のしゃぼん玉は「無患子、芋がら、烟草などを焼いた粉を水に浸し、竹の細い管で吹くと玉が飛んで五色に光ってみえる」(喜多村信節『嬉遊笑覧』)とあるように、南蛮伝来のしゃぼんを使ったものではなかったようです。 参考資料:『ヴィジュアル百科江戸事情 第1巻 生活編』雄山閣出版 1991(2105/59/1), 参考資料:『日本清浄文化史』花王石鹸株式会社 1971(3836/19/71), 参考資料:『洗う風俗史』落合茂著 未来社 1986(3836/28/86), 参考資料:『ものしり事典 風俗篇(上)』日置昌一著 河出書房 1952(0310/10/2), 参考資料:『花王石鹸五十年史』花王石鹸五十年史編纂委員会 1940(5765/1/40), 参考資料:『江戸時代館』小学館 2003(2105/1128/003-S0), 備考:(関連サイト) 日本石鹸洗剤工業会 http://jsda.org/w/03_shiki/index.html 石鹸百科 http://www.live-science.com/ (2013/3/8確認)

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