円満院は大津市園城寺町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「(前略)その宸殿は1647年(正保4)、明正天皇の旧御殿をたまわったもので、明治初年には大津県庁舎につかわれたりしたが、現状は下賜されたときの姿に復原されている。桁行10間、梁間7間、一重、入母屋造(いりもやづくり)、?葺(こけらぶき)の宮廷建築で、平面は3列2行の計6室と東に唐破風(からはふ)を持つ玄関とからなっている。外廻りは腰高障子でその外部は二方に高欄をもつ縁がまわっている。内部は上段の間が最高の室で、西北にあり、床(とこ)・棚(たな)・書院(しょいん)・帳台構(ちょうだいがまえ)がそろい、床高(ゆかだか)も一段高い。これらは他室の襖などとともに金碧美しい障?画でかざられ、天井も各室の格に応じて小組格天井(こぐみごうてんじょう)、棹縁(さおぶち)天井とされている。飾金具も桃山式のものが多く、御所関係の建築の貴重な遺構である。重要文化財。(近藤 豊)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.77,
参考資料:
2 大津の文化財 大津市教育委員会∥編集 大津市教育委員会 1998年 SB-7011- 98,
参考資料:
3 近江文化財全集 上巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-1,
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