金剛輪寺は愛荘町松尾にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「(前略)寺伝では寺蔵文書に1246年(寛元4)の造立供養文があることから、この時を塔の建立としているが、様式、手法からみると室町時代前期にたてられたと推察される。その後、1520年(永正17)の修理をはじめ数度の小修理があったが、寺院の衰退にともない上方よりしだいに破損し、明治ころには三重をうしない初重と二重の軸部のみが、のこされていたが、1979年(昭和54)修理で旧規に復原された。三間三重塔婆で初重平面の柱総間は4.59mの方形、総高は22m。各重とも中央間は4面とも扉口をもうけ、両端間の盲連子窓は建物見付になる西および南面にはもうけるが、裏側にあたる他の2面は省略している。内部には四天柱をたて仏壇をもうけ、四天柱内は一段高くした折上格天井をはる。天井裏には梁を架け心柱はその上よりたてる。各重とも柱上部に台輪をめぐらして頭貫はなく、初重のみに内法長押(うちのりなげし)をめぐらしている。組物は三手先。軒は二軒繁垂木(ふたのきしげだるき)。二、三重平面は下重より4枝(垂木間隔の4本分)、3枝と小さくし、腰組、高欄付の縁をまわす。(中略)重要文化財。(鈴木順治)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.306,
参考資料:
2 近江文化財全集 下巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-2,
参考資料:
3 滋賀県文化財目録 平成15年度版 滋賀県教育委員会文化財保護課∥編集 滋賀県教育委員会 2004年 SB-7000-03,
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