大野神社は栗東市荒張にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「楼門は正面柱間数3間5.37m、側面は柱間数2間2.75mで、形式、技法から鎌倉時代初期の建立とみられ、現在する楼門中最古の遺構である。下層の柱や沓石は後世のものであるが、扉構(とびらがまえ)の形式は当初のものであり、上層には当初の柱や組物(くみもの)がのこる。組物は下層出三斗(でみつど)、上層は平三斗(ひらみつど)で、斗(ます)の成が幅に対して高く、上層の透かし蟇股(かえるまた)の輪郭に特徴がよくあらわれている。またもっとも簡略な腰組手法で縁をうけたり、下層の天井に隅行の?梁(つなぎばり)がないことや、上層の中央間を板扉構とする以外は板壁として、扉を内開きとするなど全体に簡素で軽快な建築であると同時に形式が整備されていない初期の楼門として著名である。重要文化財。(大塚 博)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.116,
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