石塔寺は東近江市石塔町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「指定名称では塔婆となっているが、花崗岩造の三重塔で、様式上奈良時代前期の作とみられ、669年(天智8)に百済の渡来人700人余りが蒲生郡にうつりすんだことと関係があるとみられている。この塔は二、三重の落ちが大きく、日本でいえば法起寺や当麻寺三重塔と共通した姿であり、また、韓国の長蝦里三重石塔にもっともよく似ていて、関係がふかいと思われる。高さ約7.5mと大きいもので、初重塔身は2石を組み、各重の屋根は勾配がゆるく、ゆるやかな軒反りをしめしている。三重軸部の小さい方形孔は納入孔であろう。相輪は後補。石塔寺の無数にある石塔のうち、三重塔の近くに正安四年(1302)の年号を持つ宝塔がある。相輪をのぞくほかは鎌倉時代の典型的な宝塔で、在銘品として古く、格狭間(こうざま)や塔身の戸口などもこの種の石造宝塔の典型で、高さ約160cm。いずれも重要文化財。五輪塔は2基が国の重要文化財に指定されている。(近藤 豊)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.30-31,
参考資料:
2 近江文化財全集 下巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-2,
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