観音寺は草津市芦浦町にあり、通称芦浦観音寺といわれています。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「(前略)この図は太子16歳のとき、父用明天皇の病気平癒(へいゆ)をねがい、柄香炉(えごうろ)をささげていのる姿を描いたいわゆる孝養像(こうようぞう)とよばれるものである。孝養像の古様は坐形で、この図のような立像形式が生まれてくるのは、鎌倉中期ころとおもわれる。太子は横向きで髪をむすんで両肩にたらし、柄香炉をもってたち、その両脇に、如意をとる山背大兄王(やましろおおえのおう)と経箱を持つ殖栗王(えぐりおう)をそえて三尊形式をとるめずらしい遺例である。(中略)制作は鎌倉時代後期とおもわれる。重要文化財。(上野良信)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84,
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