小野篁神社は大津市小野にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「切妻造(きりづまづくり)平入の本殿は全国的に遺構が少なく、県下では志賀町においてこの本殿と同じく小野神社の飛地境内社である道風神社本殿に天皇神社本殿を加えて3棟の重要文化財をかぞえるにすぎない。この本殿は道風神社本殿と同じく1341年(暦応4)ころの建築で、規模は3棟中でもっとも大きく、母屋(もや)は正面柱間数3間で5.02m、側面2間で3.06m、正面に1間の向拝(こうはい)をつける。浜床が低く、木割も太くておちついた量感豊かな本殿で、舟肘木(ふなひじき)は母屋の隅柱上だけにおき、側面中央柱上の大斗肘木の絵様彫刻や外陣の小組格天井はよく当時の様子をしめしている。向拝部の屋根の勾配が緩く、再三の修理をうけたことがかんがえられ、向拝の柱、組物、手鋏(たばさみ)、蟇股(かえるまた)および軒材まで江戸時代の取替材となっている。重要文化財。(後略)(成瀬弘明)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.132,
参考資料:
2 近江文化財全集 下巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-2,
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