園城寺は大津市園城寺町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「園城寺に所蔵されている重要文化財梵鐘二口うちの一つ。一名朝鮮鐘とよばれるように、全体の文様が和様でないこと、龍頭(りゅうず)脇に甬(よう)という円筒形のとってが付加されるなどその典型をしめす。甬、肩、上下帯(じょうかたい)、乳郭(にゅうかく)などに蓮唐草を基調としたこまかな文様があらわされている。龍頭は、宝珠(ほうじゅ)を?み、前肢を左右にひろげた力強い造形をしめす。乳(ち)は、単純な半球形を三段三列にして連華座上に配置されている。鐘身の2カ所には十弁蓮華文の円形撞座(つきざ)を置き、それぞれの間に天衣(てんぬ)をなびかせ飛雲にのった天人を鋳出しており、これらの特徴を考え合わせると本鐘は高麗(こうらい)時代のすぐれた朝鮮鐘であることがわかる。下方の銘区に「大平十二年壬申十二月日青鳧大寺」の年号と寺名、ほかに工人、棟梁名などを3行にわたって記している。(中略)ちなみに、大平十二年は1032年であり日本の長元5年にあたる。重要文化財。(桑山俊道)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.138,
参考資料:
2 大津の文化財 大津市教育委員会∥編集 大津市教育委員会 1998年 SB-7011- 98,
参考資料:
3 滋賀県文化財目録 平成15年度版 滋賀県教育委員会文化財保護課∥編集 滋賀県教育委員会 2004年 SB-7000-03,
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