園城寺は大津市園城寺町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「園城寺五別所の一院である尾蔵寺の南勝坊にあったが、1909年(明治42)南院円宗谷の上三尾社の下にうつし、さらに1956年(昭和31)観音堂北側の山腹に移築のさい復原整備された。1616年(元和2)の建立で、平面規模は正面1間で2.88m、側面と背面は、それぞれ2間で2.88mの小仏堂である。石積基壇上にたち、柱には粽(ちまき)があり、礎盤、頭貫(かしらぬき)、木鼻(きばな)、台輪(だいわ)、桟唐戸(さんからど)などをもちいて禅宗様を主調としているが、内外に内法長押(うちのりなげし)をめぐらし、組物の間には蟇股(かえるまた)をいれ、軒は二軒の垂木を並行にならべるなど、和様を折衷している。組物は出三斗(でみつど)、平格天井、各部に極彩色をほどこす。基壇上端は内外ともに敷瓦で、仏壇上厨子に木造毘沙門天像を安置する。重要文化財。(成瀬弘明)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.139,
参考資料:
2 近江文化財全集 上巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-1,
参考資料:
3 大津の文化財 大津市教育委員会∥編集 大津市教育委員会 1998年 SB-7011- 98,
参考資料:
4 滋賀県文化財目録 平成15年度版 滋賀県教育委員会文化財保護課∥編集 滋賀県教育委員会 2004年 SB-7000-03,
↧