園城寺は大津市園城寺町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「護法善神堂の主本尊秘仏で、訶梨帝母像とされるが、儀軌にあわず、吉祥天にちかい。『寺門伝記補録』によれば、智証大師円珍が5歳のおり、女神が降臨して未来を予言し、教法護持を約束したといい、唐から帰朝後、女神に戒をさずけて尼とし、寺内にむかえた。のち円珍は一祠をつくり、手刻の尼形神像を安置し、また5歳所見の天女影像をつくり讃州金倉寺におくったが、尼形神像はが焼失し、金倉寺像を文永年中(1264~1275)にむかえたという。像高159.1cm、一木造の美しい彩色像である本像は、この天女像にあたる。しかし、造像期は円珍在世時までさかのぼらず、平安時代後期の作である。足元にはあいらしい愛子像をおくが、宋風の影響を受けた鎌倉時代の像で、本来は別の像に付属していたものであろう。重要文化財。(佐々木進)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.139,
参考資料:
2 大津の文化財 大津市教育委員会∥編集 大津市教育委員会 1998年 SB-7011- 98,
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