園城寺は大津市園城寺町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「西国三十三所観音霊場の第14番目の札所、園城寺観音堂の本尊で秘仏としてまつられている。像高91.5cm。6臂で右足を立て膝とし連華座上にすわる。表面は後補の漆箔と下地におおわれている。頭体幹部は左右にヒノキ2材を寄せて内刳(うちぐり)し、たてた膝を含めて脚部を1材からつくり、また肩以下を適宜に矧ぎつけてつくっている。この像内には1巻の文書が納入されており、1195年(建久6)や1432年(永享4)に修理されたことが記されている。丸頭に目鼻や口を明快に彫出しながらバランスよく配し、胸から腹部にかけてのくびれも的確にあらわし、衣文もやや太めに粘性のあるひだを優美にカーブさせるなど、かなり洗練された優作であり、制作は11世紀前期から中ころと考えたい。重要文化財。(高梨純次)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.140,
参考資料:
2 仏像レファレンス事典 日外アソシエーツ株式会社∥編 日外アソシエーツ 2009年 R-7180-ニ,
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