延暦寺は大津市坂本本町にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「大乗戒の授戒の儀式を行う堂で、828年(天長5)義真座主のときにはじめて建立された堂も方5間で頂上に伏鉢、宝珠があったとつたえる。現在の建物は1678年(延宝6)の再建で、石積みの高い基壇上にたち、3間四方屋根宝形造(ほうぎょうづくり)を母屋(もや)として周囲に裳階(もこし)をめぐらし、外観は二重屋根の5間仏堂。正面中央3間と他の3面の中央間に桟唐戸(さんからど)、各面の両端間に花頭窓を配し、母屋柱上部には粽(ちまき)をつけて台輪をめぐらすなど、禅宗様を基調とするが、裳階には内法長押(うちのりなげし)をめぐらし、軒は平行垂木とするなど和様を折衷している。内部は土間で、母屋の部分は花崗岩延石3段を階段状にめぐらして高くし、中央奥の間に壇正積の壇をもうけ、中央に釈迦の像、その前左右に文殊と弥勒の僧形像を安置している。裳階の平面規模は正側面ともに12.33mである。重要文化財。(成瀬弘明)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.80,
参考資料:
2 近江文化財全集 上巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-1,
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