『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「神崎郡永源寺町高野にある臨済宗永源寺派本山で瑞石山と号する。本尊は観世音菩薩。『永源寺文書』によれば、開山は寂室大和尚で諱(いみな)は元光、1320年(元応2)入唐し、彼の地の名山霊地をめぐり、7年をへて帰国。あるとき、近江をたずねたが、守護の佐々木氏頼がこれにふかく帰依し、今の寺地に伽藍を建立した。開山は1361年(康安元)1月18日。翌年9月、氏頼は寺の食料として熊原の地を寄進。寂室は1367年(貞治6)78歳で没するが遺誡(いかい)を書いて弟子にしめす。(中略)しかし1492年(明応元)兵火のため焼失、1563~4年(永禄6~7)小倉右近太夫の乱で一山灰燼(かいじん)に帰した。(中略)1643年(寛永20)に一糸文守禅師が入寺し後水尾上皇の帰依をうけ再興に着手した。1647年(正保4)没したが翌年含空院が落成。なお絹本著色地蔵十王図11幅(元朝)、紙本墨書寂室和尚遺誡1幅(南北朝)、紙本墨書寂室元光消息1幅(南北朝)、紙本墨書寂室元光墨蹟1幅(南北朝)、寂室元光墨蹟1幅(南北朝)、紙本墨書8幅(南北朝・室町)、塑造寂室和尚坐像1?は重要文化財。(森山宣昭)」とあります。なお、神崎郡永源寺町高野は現在東近江市永源寺高野町になっています。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.69,
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2 近江路の古寺を歩く 大石真人∥著 山と渓谷社 1997年 S-1800- 97,
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3 図説近江古寺紀行 木村至宏∥著 河出書房新社 1995年 5-1800- 95,
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4 近江・若狭 小学館 1991年 S-1800- 91,
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5 湖国百選 社寺 滋賀総合研究所∥編集 滋賀県 1993年 S-1600- 93 p.60,
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6 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.87-90,
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7 社寺要覧 三宅辨造∥編 滋賀県 1923年 S-1600- 23,
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8 古寺巡礼近江 8 永源寺 柳田聖山∥著 関雄峰∥著 淡交社 1980年 S-1800-8,
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9 日本社寺大観 寺院篇 藤本 弘三郎∥編 名著刊行会 1970年 R-1859-フ,
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10 全国寺院大鑑 下巻 全国寺院大鑑編纂委員会∥編集 法蔵館 1991年 R-1850-セ,
参考資料:
11 日本名刹大事典 圭室文雄∥編 雄山閣出版 1992年 R-1859-タ,
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