『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「甲賀郡土山町南土山に所在。(中略)社伝によると、822年(弘仁13)坂上田村麻呂を祭神としてたてられという。明治初年、近くの氏神を廃してここに合祀し、今日の壮大な姿になった。「田村」という名称は農地にかかわる産土神(うぶすながみ)であり、主神のほか、大山咋命(おおやまつみのみこと)、稲倉魂命(いなくらだまのみこと)の農耕神をまつる。(中略)国道に面した銅鳥居は1673年(延宝元)のもの、拝殿は滋賀県内に多くみられる3間四方、妻を正面としたものである。軒回りや天井下に花鳥の彫刻があり、拝殿としては大きい。本殿は少しはなれて一段高いところにたつ。向拝は牡丹に孔雀、そして鳳凰を彫刻したものであり、滋賀県内の江戸時代の社殿としては注目すべき建築。田村麻呂の鬼退治にまつわる“厄(やく)よけの神”、鈴鹿山中でこまった旅人をすくった比叡山の名僧恵心(えしん)僧都の“カニのこうら割り”の伝説があり、春まつり「厄除祭」は毎年2月17日から19日までの3日間盛大に行われる。(池内順一郎)」とあります。なお、甲賀郡土山町南土山は現在甲賀市土山町南土山になっています。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.480,
参考資料:
2 社寺要覧 三宅辨造∥編 滋賀県 1923年 S-1600- 23,
参考資料:
3 神社由緒記 三宅辨造∥編 滋賀縣内務部教育課 1921年 5-1700- 21,
参考資料:
4 滋賀県神社誌 滋賀県神社庁∥編 滋賀県神社誌編纂委員会 1987年 S-1700- 87 p.279-280,
参考資料:
5 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.310,
参考資料:
6 神社名鑑 神社本庁調査部 神社本庁 1963年 R-1759-シ,
参考資料:
7 全国神社名鑑 下 三浦譲∥編 全国神社名鑑刊行会史学センタ- 1977年 RB-1703-ミ,
参考資料:
8 神社辞典 白井 永二∥編 東京堂出版 1979年 R-1759-シ,
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