『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「比良山の裏側にあたる大津市葛川坊村町にある天台の寺院。正式には明王院、または息障明王院ともよぶ。859年(貞観元)に延暦寺の僧相応(831~918)によってひらかれた寺院である。相応は比叡山無動寺谷で修行していたが、さらに幽深の地をもとめようと比良山中を探索し、裏比良の峻崖にかかる飛瀑にその聖地をみつけた。ある日地主神思古淵明神(しこぶちみょうじん)の託宣により、三の滝の瀑水に不動明王の姿を拝し、滝壺に飛び込み霊木をひきあげ、不動明王を自ら刻み安置したのが、葛川明王院の起源である。これを現在も再現しているのが伝統行事の「太鼓まわし」である。そして葛川明王院は、天台修験の一つ回峰行の重要な道場として発展し、とくに葛川参籠はよく知られている。(後略)(木村至宏)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.160,
参考資料:
2 図説近江古寺紀行 木村至宏∥著 河出書房新社 1995年 5-1800- 95,
参考資料:
3 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.139-140,
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