『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「大津市石山南郷町にある。厄除け観音。815年(弘仁6)、嵯峨天皇の代に弘法大師が諸国行脚の途次、瀬田川の対岸に光かがやく霊木をみつけたが流れが急で近づけないでいると、白い雄鹿があらわれ、大師をその背にのせて急流を飛んでわたった。そして霊木の前で鹿は観音に姿をかえたという。大師はそのときちょうど42歳の厄年であったため、この不思議な体験を観音の導きであるとして、衆生救済のため、立木の霊木に観音をきざみ一寺を建立した。これが現在の立木観音の創建伝承で、現在も厄除け祈願の人々でにぎわっている。なお白い雄鹿の伝説から、この付近の岩の露出した川筋を「鹿飛(ししとび)」とよんでおり、瀬田川筋の景勝の一つとされている。(後略)」とあります。(樋爪 修)」とあります。なお、大津市石山南郷町は現在大津市南郷になっています。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.473,
参考資料:
2 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.57,
参考資料:
3 図説近江古寺紀行 木村至宏∥著 河出書房新社 1995年 5-1800- 95,
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