『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「高島郡マキノ町大字海津字芝原にあり、真言宗智山派摩尼山宝幢院薬師寺と称し、大崎寺、最勝寺、宗正寺、権水寺、酒波寺など7カ寺の末寺をもっている。本尊は薬師如来である。寺伝では730年(天平2)に泰澄が開基したといわれる。1442年(嘉吉2)に紀州根来寺の僧真遍が再興し真言宗にあらため、それまで仏地院と称していたのを1602年(慶長7)より宝幢院と改称した。1571年(元亀2)に織田信長の兵火により焼失したが、1582年(天正10)織田信澄より寺領30石の寄進をうけて再建した。江戸時代には代々将軍より寺領25石の朱印状をうけた。現在の山門は、峯山の最勝寺址にのこっていたものを1898年(明治31)に当寺へ移築した。境内には神仏習合のときの三社托宣、天満宮、竜王権現の社殿があり、毎年4月8日には水難除の祈?が厳修される。また旧小浜藩主武田元明が本能寺の変で明智光秀へ味方したとの理由で、丹羽長秀に当寺へよびだされ、切腹させられたため、武田元明の墓がある。五大明王画像、釈迦涅槃像(ともに室町末期)などがある。(後略)(河原喜久男)」とあります。なお、高島郡マキノ町大字海津字芝原は現在高島市マキノ町海津になっています。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.673,
参考資料:
2 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.459,
参考資料:
3 湖国百選 社寺 滋賀総合研究所∥編集 滋賀県 1993年 S-1600- 93 p.107,
参考資料:
4 全国寺院大鑑 下巻 全国寺院大鑑編纂委員会∥編集 法蔵館 1991年 R-1850-セ,
参考資料:
5 日本名刹大事典 圭室文雄∥編 雄山閣出版 1992年 R-1859-タ,
↧