『滋賀の百祭 [正]』によりますと、祭礼日は「11月3日」で、概要は「起源は詳らかでないが、和銅元年(七四八)に飯道山(はんどうさん)山上に飯道寺(はんどうじ)が建立され、つづいて山腹に道徳寺が、さらに山麓に薬王寺が建てられ、三大寺と呼ばれるようになった。平安中期には役行者(えんのぎょうじゃ)の修験道が山岳仏教として盛んになり、真言、天台流派の先達を務めたという。その後、彼等は笈(おい)(行者が背中に背負う箱)の中に役行者の遺品を入れ、大峰山、熊野の山山に入山して修行したという。当時、この地に五院があって、ここで笈を引き継いだといわれる。明治に入ると飯道寺に引き継がれ、行われるようになった。それが儀式化したという。毎年十一月三日午後一時、飯道寺にて僧侶の読経があって後、ホラ貝を吹く修験者を先頭に円光寺に向かう。ここで笈渡式(おいとしき)があり、その後、再び飯道寺に帰る。境内では採灯護摩が焚かれ、邪気が祓われる。」とあります。
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