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江戸時代の漢方医学書である『腹證奇覧』の著者稲葉文礼は近江に在住していたと聞いた。この人物の略歴、人名の読み方、『腹證奇覧』の概要と出版年を知りたい。また、他にも著書があれば、その書名と出版年を知りたい。(滋賀県立図書館)

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『近世漢方医学書集成 83』によりますと、「文礼の生年、生地は不明である。文礼は名を克、通称を意仲(または維仲)、号を湖南といい、文礼は字である。父は文内、字を武次といって、その祖先は河野七郎から出て、代々江州(いまの滋賀県)の菩提寺村に住んでいた。」とあります。『腹證奇覧』については「文礼は寛政十一年(一七九九)に『腹證奇覧』四巻を著した。この書は傷寒論、金匱要略によって腹証を図示したもので、文筆にうとい彼は門人達に口述して、書かせたものである。奥付けを見ると寛政十二年(一八〇〇)夏五月に出版されている。」とあり、他の著書としては「天明六年(一七八六)に、文礼は『腹候弁略』という二巻の書物を書いている。」、寛政九年(一七九七)ころ「門人の関宗俊は師に代わって、『腹證図彙』を書いた。」とあります。同人の読み方は、『国書人名辞典 第1巻』によりますと、「いなばふみのり」ですが、著作および出版年は、「腹証奇覧〈寛政一一・享和元〉 腹証図彙〈天明七〉」とあります。なお、菩提寺村は現在湖南市菩提寺になっています 参考資料: 1 近世漢方医学書集成 83 稲葉文礼 和久田叔虎 1 大塚 敬節∥責任編集 矢数 道明∥責任編集 名著出版 1982年 2-4909-83 p.12-17, 参考資料: 2 国書人名辞典 第1巻 あ-か 市古貞次∥[ほか]編 岩波書店 1993年 R-2810-1 p.174, 参考資料: 3 角川日本地名大辞典 25 滋賀県 「角川日本地名大辞典」編纂委員会∥編 角川書店 1991年 R-2910-25 p.631,

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