1 オムライスについて
(1)『たべもの起源事典』 岡田哲/編 東京堂出版 2003
〔以下、本文より引用〕
「和製語。オムレツとチキンライスの合成語。オムレットはフランスの卵料理で、薄焼き
卵の総称。日本 に初めて紹介されるのは、『婦女雑誌』1894年(明治27)である。
(中略)チャブ屋(町の洋食屋)から 始まったとする説がある。」
(2)『読売新聞』2004年8月19日 大阪夕刊
「[食!味な関西]オムライスVSハヤシライス 卵でふわりと/甘みのソース
〔以下、本文より要約〕
オムライスは日本人が考え出した洋食屋のメニューであり、東京・銀座のレストラン「煉瓦亭」
には「元祖オムライス」がある。1901年(明治34年)から出されるようになった。当時はライス
オムレツと呼ばれていた。オムライスの名を誕生させたのは大阪の「北極星」。
1925年(大正14年)のこと。
(3)『洋食 大特集』(別冊サライ 6) 小学館 1999
P.158~ 「オムライスがメニューに載った日」
〔以下、本文より要約〕
煉瓦亭では明治33年からライス入りのオムレツを賄いとして作っていた。明治35年にメニュー
に載せ、名前もライスオムレツにした。北極星では大正14年にメニューに載せた。
2 オムレツについて
”オームレット”が現代のオムレツと同じものかは確認ができませんでしたが、オームレットという
名称が現れた初期の例として下記のとおりご紹介いたします。
(1)『日本食物史 食生活の歴史』 樋口清之/著 柴田書店 1987
〔以下、本文より引用〕
「明治初年に西洋茶漬というものが東京浅草の会円亭で売られていた。これは「御膳付
御一人前六匁五分、オームレットは卵焼、ビフパンは日本牛鍋」つまり卵、牛肉を材料に
した和洋折衷の料理の料理であったらしく~」
(2)『日本食生活史』 渡辺実/著 吉川弘文館 1981
(1)と同様の記載あり。明治4・5年頃と書かれています。
(3)『日本食生活史 下 近世から近代』 雄山閣出版 1995
(1)と同様の記載あり。明治4・5年頃と書かれています。出典『明治事物起源』とあり。
(4)『明治事物起源』 石井研堂/著 筑摩書房 1997
こちらを確認したところ、P.124に「明治4、5年頃のものらしき」と記載されています。
(5)会円亭の引札(広告)
古典籍総合データーベースにあります。
http://www.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko10/b10_8027_59/index.html
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