・日本方言大辞典 下巻 た~ん 尚学図書/編集 小学館 1989.3
※p.2390「めんば」あり。次の説明あり。
①集落。香川県「めんばが違うと言葉も違う(出典:香川県方言辞典(近石泰秋)1976)」
②近い所。ここら。香川県三豊郡(出典:香川県方言辞典(近石泰秋)1976)
③⇒(参照見出し)めはり(目張)/めんた/めんつー(面桶)/めんばかけ(-掛)
・東讃の方言 島田治/著 島田治 1988
※p.128「めんば(免場)」あり。次の説明あり。
(名)となり近所(葬式などの手伝いをしあう社会単位)(昭41)。
→p.73「凡例」で、「(昭41)」は、出典が「大川郡方言集(小比賀俊彦 他・謄写版)」を表す、となっている。
この「大川郡方言集(小比賀俊彦 他・謄写版)」は当館所蔵なし。
・香川県方言辞典 近石泰秋/著 風間書房 1976.4
※p.662に次の記事あり。
・「めんば」
「村の部落。(めんばがちがうと言葉もちがう。白鳥)全県。
14 16 26 27 50 70 [カ]」
14:香川県民俗誌 福家惣衛 刊本 昭和29.2(※K3821/ F1/ )
16:讃岐の方言 行成甚九郎 稿本 昭和35
26:大川郡方言集 小比賀俊彦 他 謄写版 昭和41.8
27:西讃民語 細川敏太郎 稿本 昭和42.11
50:香川大学学生との調査 近石泰秋 草稿 昭和30 38 40 41
70:香川県方言語彙 近石泰秋 稿本 昭和35.4 整理
[カ]: 国立国語研究所蔵方言カードの中の讃岐方言
・「めんば」
「ここら。近いところ。(三豊)五郷。49」
49:香川県三豊郡五郷村語彙 瀬川清子 雑誌「方言」昭和11.11(※K8187/ S1/)
・近世から近代における儀礼と供応食の構造 讃岐地域の庄屋文書の分析を通して 秋山照子/著 美巧社 2011.3
※p.154「免場と役割」という項あり。
参考資料:秋山照子 著. 近世から近代における儀礼と供応食の構造 : 讃岐地域の庄屋文書の分析を通して. 美巧社, 2011.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011154805-00, 9784863870109
備考:2002/8にも同様な質問あり。
(関連事例)
・高松市太田の出水について(鹿の井出水(しかのいですい)などについて)
http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000032917
※次の内容が含まれる。
「(4)高松市図書館レファレンス事例に次のものあり。
「高松市太田地区「上免出水」の名前の由来について(2007年12月02日)」
以下、回答文を引用。
「①中世以来,田や畑には一定の税率が定まっており,一定額の税のことを免といった。 免とは税である。免場名というのは,田租を賦課する必要から村内の土地柄に大まかな差をつけて区分した名前で,これを免場といった。どこの村でも,上所免・中所免・下所免というのがあり,土地柄のよしあしから,課税上三等級に地域を区分していた。 上所免(五割の税、免五ツ) 中所免(免三ツ九分) 下所免(免二ツ八分)というふうに分かれていて,その免(税)率が高いところほど土地柄がよいとされていた。 (一宮村史 「免と年貢」64頁 T2310/イチより) (多肥郷土史 「集落」572頁 T2310/タヒより)
②上免出水の付近は,旧太田村時代に上免という字名であった。 (太田農協史 「太田地区(旧太田村)略図」巻頭 T6115/オオより) (讃岐香川郡志「太田村」1193頁 T2320/アオより)
③上免出水の受益地は太田,伏石で高五百十七石四斗であり,周辺の他の出水より石高が多い。 (さぬき一宮郷土史「井堰と出水」266頁 T2310/イチより)
これらのことから上免出水の名前の由来は,上免という字名の場所にあり,また,石高が多いことから上所免の出水ということで上免出水といわれるようになったのではないかと推測できるのではないでしょうか。」」
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