宝厳寺は長浜市早崎町地先、琵琶湖上の竹生島にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「鋳銅製で印面は方形、四周は幅の狭い郭(かく)をめぐらしている。印文は朱文で2行、たて1行に2字、「駿河(するが)」「倉印(そういん)」と篆書(てんしょ)で鋳あらわしている。紐(ちゅう)は撥形(ばちがた)につくられ、紐孔はもうけていない。印の銅質、保存状態、鋳あがりとも良好で、太めの堂々とした書体は、いわゆる大和古印特有のものである。この印は、大きさが「令(りょう)」の規定にあうことや書体が正倉院などにのこされている印影とほぼ一致することから、もと駿河国国衙(こくが)の正倉(しょうそう)でつかわれていた銅印と考えられる。重要文化財。(桑山俊道)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.671,
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