『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「長浜曳山祭に巡行する12基の曳山の一つである翁山を装飾する「見送り」(曳山の後部に吊られる幕)で、毛綴織。毛綴織(タペストリー)は、日本や中国の絹糸をつかった綴織にたいし羊毛を中心とした綴織の呼称で、安土桃山以降ヨーロッパ製のものが多く舶載された。翁山の見送りも舶載品で、本来の毛綴織を見送り用に裁断している。加賀国の豪商銭屋五兵衛から購入したという伝承がある。図柄は、中央にかたりあう二人の武人を大きく配し、その前方にタンポポなどの草花、後方に槍をもった多くの武人たちを織りだしているが、何に題材とったものか定説をみない。図柄や毛綴織の作風から、ブラバンド(ベルギー)のブリュッセル製で16世紀の作とされている。縦266.0cm、横190.0cm。長浜市元浜町翁山組蔵。重要文化財。(後略)(西岡直樹)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.537,
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