長浜市木之本町古橋の鶏足寺収蔵庫である己高閣に保管されています。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「己高(こだかみ)山の山頂近くにたっていた観音寺の本尊とつたえる。像高172.1cm。右手首までをふくんだ頭体幹部をヒノキ1材からつくり、内刳(うちぐり)しない。頭上面は頂上仏面をふくめて11面をのせるが、一部に後補があり、また両手・両足なども後補になる。彩色仕上げとするが、その彩色もあまりのこっていない。目鼻を顔の中心にあつめ、両肩をはり、鋭さを欠くとはいえ翻波(ほんぱ)の形式をのこす衣文表現など、10世紀後半の作と考えられる。(中略)また条帛(じょうはく)や裳の折り返し部における体との密着感を喪失したような表現など、かなり特異な作風をみせている。重要文化財。(高梨純次)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.232,
参考資料:
2 仏像レファレンス事典 日外アソシエーツ株式会社∥編 日外アソシエーツ 2009年 R-7180-ニ,
↧