向源寺(光眼寺)は長浜市高月町渡岸寺にあり、通称渡岸寺もしくは渡岸寺観音堂と呼ばれています。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「(前略)像高177.3cm。像容は、頭上一列に六面と髻(もとどり)上に一面、後頭部に一面、そして本面の両脇に各一面を配するというめずらしいものである。両耳には大きな耳?(じとう)をつけ、垂髪(すいほつ)を両肩にたらし、天衣、条帛をかけ、裳を着し、腰を左にひねって左足をやや前に出して立つ。現状では右手を垂下させ、左手は屈臂させ水瓶を把る。構造は、ヒノキの一木で頭頂より蓮肉にいたるまで彫成し、背刳をほどこしている。また像低には円形の?穴をあけ、頭髪部には乾漆を使用する。本面の他の十面と胸飾りは別矧ぎ。(中略)この像の製作期を9世紀前半とすることができよう。国宝。(井上一稔)」とあります。なお。文中の「製作期」は「制作期」の誤植と思われます。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.261,
参考資料:
2 滋賀県指定文化財 滋賀県立琵琶湖文化館∥編 滋賀県立琵琶湖文化館 1987年 S-7000- 87,
参考資料:
3 国宝大事典 2 彫刻 講談社 1985年 R-7091-2,
参考資料:
4 仏像レファレンス事典 日外アソシエーツ株式会社∥編 日外アソシエーツ 2009年 R-7180-ニ,
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