次の資料に高松の午砲についての記述あり。
(1)高松今昔記 第3巻 荒井とみ三/著 歴史図書社 1979
※p.238-239「午砲のこと」あり。
この記事の内容は次の通り。
「正午を報じるドンというのがあった。明治生まれの高松人なら誰れでも知っている午砲である。もっとも高松だけではなかった。明治時代には、どこでも大砲(空砲)を打って正午を知らせた。四番丁校の時鐘は、夜の十時であった。
高松では、玉藻城、桜の馬場入口の石垣の上に大砲があって、正午になると空砲一発を打った。その音が、ドオン!と聞こえたところから「ドン」と呼ばれた。ドンが聞こえると、サラリーマンは弁当箱のふたを開けたものである。
この午砲は、かなり遠方まで聞こえた。もっとも風の方向にもよるであろうが、四キロくらいは聞こえた。春日川尻へ貝拾いのリクリエーションに行っても、この午砲がよく聞こえたものである。
この正午の時報のドンは市役所にサイレンが設置されるまで続けられた。」
(2)香川県公文月報 明治32年1月 月報
次の情報あり。
「香川県告示 第二号
明治三十二年一月一日ヨリ毎日
高松市旧城内ニ於テ午砲発放ノ件
同市長ヨリ届出ニ付之ヲ許可セリ
明治三十二年一月一日
香川県知事 吉原三郎」
回答プロセス:レファ協を「午砲」で検索すると、高松の情報はないが、関連事例がヒット。
次の当館資料を確認したが、
高松および県内の午砲について
参考になると思われる記事は見当たらなかった。
・新修高松市史 2・3 高松市史編集室/編 高松市役所 1966.2
・高松市史年表 市制七十周年記念 高松市史編集室/編 高松市役所 1960.2
・続高松市史年表 高松市史年表編集室/編 高松市役所 1979
・高松百年史 資料編 高松百年史編集室/編 高松市 1990.3
・高松百年史 下巻 高松百年史編集室/編 高松市 1989
・香川県大百科事典 四国新聞社出版委員会/編 四国新聞社 1984
参考資料:荒井とみ三 著. 高松今昔記 第3巻. 歴史図書社, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000973353-00,
備考:(関連情報)
(1)近代デジタルライブラリーに次の記事あり
・明治事物起原 石井研堂 著 (橋南堂, 1908)
※目次:午砲の始
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898142/192
(2)NDLOPACに次の記事あり。
・城下町都市の午砲(ドン)--近代の社会・時間・音 野中 勝利
芸術研究報 / 筑波大学芸術学系図書・研究報委員会 編., (通号 28) 2007
http://opac.ndl.go.jp/articleid/9533263/jpn
(3)次の所蔵あり
・明治事物起源辞典 至文堂編集部/編 至文堂 1968.4 031.4
※p.100「午砲(ドン)」あり。
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