『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「大津市神領1丁目にある。祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)。権殿に大己貴命(おおなむちのみこと)(大国主命)をまつる。社伝によれば、神崎郡建部郷に日本武尊の妃布多遅比売命(ふたじひめのみこと)が創建。日本武尊を祭神としたのが始まりという。その後、675年(天武天皇4)瀬田大野山山頂に遷座し、755年(天平勝宝7)、瀬田神領の現在地にうつった。その間、1072年(延久4)後三条天皇の代に正一位を授かる。1160年(永暦元)、源頼朝が伊豆配流の途次当社に参籠して前途の平安を祈願しており、1190(建久元)には神宝および神領を寄進。さらに足利義満も当社に参詣するなど、武将の崇拝があつかった。承久の乱(1221年)をはじめ数度の戦乱で兵火にかかるがその都度復興。江戸時代、膳所藩領となってのちも、歴代藩主の崇敬をうけた。1876年(明治9)県社、1899年(明治32)官幣大社となり、1977年(昭和52)建部神社の社名を建部大社と改称した。当社所蔵の女神坐像(木像)3体はともに重要文化財(一体は布多遅比売命)。境内の文永7年(1270)在銘の石灯籠も重要文化財。(後略)(樋爪 修)」とあります。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.472-473,
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2 式内社調査報告 12 式内社研究会∥編 皇学館大学出版部 1981年 S-1700- 81,
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3 滋賀県神社誌 滋賀県神社庁∥編 滋賀県神社誌編纂委員会 1987年 S-1700- 87 p.49,
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4 社寺要覧 三宅辨造∥編 滋賀県 1923年 S-1600- 23,
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5 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.307-309,
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6 式内社の研究 第7巻 志賀剛∥著 雄山閣 1984年 S-1700- 84,
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7 官幣大社建部神社御由緒略記 [建部神社] SP-1711,
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8 官幣大社建部神社小志 森口奈良吉∥著 建部神社社務所 1940年 5-1711- 40,
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9 近江一の宮建部大社 竹内将人∥編 建部大社社務所 1981年 5-1711- 81,
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10 神社名鑑 神社本庁調査部 神社本庁 1963年 R-1759-シ,
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11 全国神社名鑑 下 三浦譲∥編 全国神社名鑑刊行会史学センタ- 1977年 RB-1703-ミ,
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12 神社辞典 白井 永二∥編 東京堂出版 1979年 R-1759-シ,
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13 日本社寺大観 神社篇 藤本 弘三郎∥編 名著刊行会 1970年 R-1759-フ,
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