『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「蒲生郡安土町慈恩寺に所在する浄土宗寺院で安土山慈恩寺と号する。『浄厳院文書』や『近江輿地志略』によれば、地名の慈恩寺のとおりもとは慈恩寺威徳院といい、佐々木氏はこの寺を代々菩提所とし境内には満綱、持綱、時綱の塚があるという。しかし数度にわたる兵火によって寺はやけ楼門1基をのこすのみとなる。信長は安土に築城すると栗太郡金勝の浄厳坊の住僧応誉明感上人をまねき慈恩寺の寺地をあたえ、多賀村興隆寺(近江八幡市)の弥勒堂を移築し本堂とした。この本堂における安土宗論は有名。本堂(室町)、絹本著色山王権現像(鎌倉)、木造阿弥陀如来坐像(平安)、厨子入銀造阿弥陀如来立像(江戸)、厨子入銅製舎塔(鎌倉)は重要文化財に、楼門(室町)は県の文化財に指定されている。(森山宣昭)」とあります。なお、蒲生郡安土町慈恩寺は現在近江八幡市安土町慈恩寺に、栗太郡金勝は栗東市になっています。
参考資料: 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.391,
参考資料:
2 社寺要覧 三宅辨造∥編 滋賀県 1923年 S-1600- 23,
参考資料:
3 図説近江古寺紀行 木村至宏∥著 河出書房新社 1995年 5-1800- 95,
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4 近江・若狭 小学館 1991年 S-1800- 91,
参考資料:
5 近江・若狭・越前寺院神社大事典 平凡社∥編集 平凡社 1997年 S-1600- 97 p.226-227,
参考資料:
6 近江路の古寺を歩く 大石真人∥著 山と渓谷社 1997年 S-1800- 97,
参考資料:
7 全国寺院大鑑 下巻 全国寺院大鑑編纂委員会∥編集 法蔵館 1991年 R-1850-セ,
参考資料:
8 日本社寺大観 寺院篇 藤本 弘三郎∥編 名著刊行会 1970年 R-1859-フ,
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