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Channel: レファレンス協同データベース
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黒田如水(黒田孝高 1546~1604)の言葉といわれる以下の文章は正しいかどうか。 1.自ら活動して他を動かしむるは水なり。 2.常に自己の進路を求めて止まざるは水なり。 3.障害に遭い、激しくその勢力を百倍し得るは水なり。 4.自ら潔うして他の汚水を洗い、清濁併せ容るる量あるは水なり。 5.洋々として大洋を充たし、発して蒸気となり雲となり、雪と変じ霰と代り凝っては玲瓏たる鏡となり而もその性を失わざるは水なり。(国立国会図書館(National Diet Library))

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お尋ねの文章は「水五訓」「水五則」と呼ばれるものと思われます。当館にも、これに関する質問がしばしば寄せられています。以前、国立国会図書館図書館協力部国内協力課編『図書館協力通信』No.21(1990.9)の「レファレンス・ルーム」に、出典調査の事例を紹介していますが、作者や出典は不明でした。また、「水五訓」の文言については、「レファレンス・ルーム」に掲載されているものの他、類似の内容で様々な表現のものが伝わっているようです。「レファレンス・ルーム」掲載以降の下記の文献にも「水五訓」が掲載されていますが、それぞれ表現の異なる部分があります。 (1)石丸浩「水と文学(3)「老子・荘子」と水五訓」  (『環境管理』32(6)1996.6 p733~736 ) (2)『東洋の知恵の環境学 環境と風土を考える新しい視点』竹林征三著 ビジネス社 1998 257p   該当箇所:p229~230 < >内は当館請求記号 ----------2013.2.14.追記----- 以下のとおり情報が寄せられ、確認しました。 高島俊男『お言葉ですが…. 別巻1』連合出版, 2008.5.【KF19-J6】(「「水五訓」の謎(1)」(pp.38-44.)及び「「水五訓」の謎(2)」(pp.45-55.))で、「水五訓(水五則)」の出典について考察があり、これによると、確認できた範囲では、以下の資料が「水五訓(水五則)」が登場する最も古い資料とのことです。(【 】内は当館請求記号) ・大野洪聲「水五則(繪入教訓)」『キング』大日本雄弁会講談社,5巻2号 1929(昭和4)年2月号, p.157.【YA5-103】

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