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「水五訓」あるいは「水五則」と呼ばれる格言の由来。(国立国会図書館(National Diet Library))

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「水五訓」「水五則」と呼ばれる格言の由来については、しばしば質問が寄せられていますが、不明です。以前に、国立国会図書館図書館協力部国内協力課編『図書館協力通信』 No.21(19901.9)の「レファレンス・ルーム」に事例を紹介しています。 なお、「レファレンス・ルーム」掲載以降のもので、おたずねの件について下記の文献を調査しましたが、より詳しいものは見当たりませんでした。(< >内は当館請求記号) (1)『人徳の研究 「水五訓」に学ぶ人間の在り方・行き方』 松原泰道著 大和出版 1992 235p <US51-E1214>   該当箇所: p.42-46 (2)『東洋の知恵の環境学 環境と風土を考える新しい視点』 竹林征三著 ビジネス社 1998 257p <NA217-G397>   該当箇所: p.229-230 (3) 石丸浩「「老子・荘子」と水五訓」(『環境管理』 32巻6号 1990.6 <Z16-149> p.733-736) <参考> 『図書協力通信』No.21(1990.9)「レファレンス・ルーム」の事例紹介記事 「水五訓」の出典は何か -水不足の折から、その作者を探してー  「水五訓」「水五教」「水五則」などの言葉でしばしば全国から同じ質問が寄せられます。黒田如水、王陽明説などがありましたが、いずれの手掛かりからも当方で回答不能だった事例です。関連情報がありましたら、ぜひお知らせください。 [照会事項欄] 「水五訓」の出典について知りたい。黒田如水という説もあるが不明。 「水五訓」 1自ら活動して他を動かしむるは水なり 2常に己の進路を求めて止まざるは水なり 3障碍に遭いてその勢力を百倍するは水なり 4自ら潔くして他の汚れを洗い清濁併せて容るるの量あるは水なり 5洋として大海を充し、発しては蒸気となり雪に変し霰と化し凝りては玲瓏たる鏡となり而もその性を失わさるは水なり  お尋ねの「水五訓」について、当館所蔵資料を、(1)百科事典、ことわざ・故事辞典類、(2)黒田孝高(如水)関係資料、(3)水に関する説話、地方伝承についての資料、(4)王陽明関係資料、(5)中国古典に関する索引類、(6)治水・利水に関する資料(中国及び日本)の点から調査いたしましたが、お問い合わせの記事に該当する典拠は発見できませんでした。なお調査した主な資料は下記のとおりです。 (1)百科事典、ことわざ・故事辞典類  『福岡県百科事典』(西日本新聞社 1982)  『諺語大辞典』(日本図書センター 1910年の複製)   『故事・ことわざの辞典』(小学館 1986)  『故事・ことわざ辞典』(東京堂出版 1981) (2)黒田孝高(如水)関係資料  金子堅太郎『黒田如水伝』(文献出版社 複製)  安藤英男『史伝 黒田如水』(日貿出版社 1975) (3)水に関する説話、地方伝承についての資料  石上堅『水の伝説』(雪華社 1964)  安部文伍『水の歳時記』(論創者 1983) (4)王陽明関係資料  『王陽明文集』(名徳出版社 1970)  『王陽明全集』(名徳出版社 1983) (5)中国古典に関する索引類  森本角蔵編『五経索引』(目黒書店 1970 1930~1939の複製)  後藤俊瑞編『朱子四書集註索引』(広島大学文学部中国哲学研究室 1954) (6)治水・利水に関する資料(中国及び日本) [中国]宗希尚編『歴代治水文献』(中華文化出版事業委員会 1954)  張含英『歴代治河方略述要』(商務印書館 1946) [日本]玉城哲『水の思想』(論創社 1079)  『田中正造全集 第4巻』(岩波書店 1979)  西師意『治水論』(広文堂 1976)  なお、ご参考までに申し添えますと、「水五訓」の全文は『河川』No.489(1987.4)p.20河川協会発行(月刊誌)に掲載されており、「水五訓」の一部引用が渡部一二『生きている水路-その構造と魅力』(東海大学出版会 1984)p.34にみられます。(参考課) ----------2013.2.14.追記----- 以下のとおり情報が寄せられ、確認しました。 高島俊男『お言葉ですが…. 別巻1』連合出版, 2008.5.【KF19-J6】(「「水五訓」の謎(1)」(pp.38-44.)及び「「水五訓」の謎(2)」(pp.45-55.))で、「水五訓(水五則)」の出典について考察があり、これによると、確認できた範囲では、以下の資料が「水五訓(水五則)」が登場する最も古い資料とのことです。(【 】内は当館請求記号) ・大野洪聲「水五則(繪入教訓)」『キング』大日本雄弁会講談社,5巻2号 1929(昭和4)年2月号, p.157.【YA5-103】 事前調査事項:各種資料、インターネットで調査したところ、社訓や名言として、王陽明の言葉として紹介されている場合と、黒田如水の言葉として紹介されている場合、もしくは出典不明とされている場合がある。

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