『草木染の事典』(山崎 青樹/著 東京堂出版)
p141[松煙]項
「松の根または松材を不完全燃焼させてつくった煤。墨をつくるのに使用し,…または江戸時代には染色にも利用している。…染色には豆汁(ごじる)で溶いて引染めに使用する。主として,鼠色を染めている。色が堅牢(けんろう)なことから布団などに多く使用された。」
『草木染技法全書 1』(山崎 青樹/著 美術出版社)
p24[植物以外の染材]項
「…墨が染料に用いられたのはいつ頃かはっきりしないが,平安時代の料紙の中には墨で染められたものがある。布を染めたのは室町時代以降と思われるが,…やがて墨の原料である松煙や油煙(ゆえん)が使用されるようになった。…」
『草木染・木綿の染色』(山崎 青樹/著 美術出版社)
p39[黒色染材料]の一つとして松煙が紹介されている。
「…墨を作る原料に松煙と油煙があるがともに染色にも使われた。…松煙または油煙で染色するには豆汁で溶いて用いるが,墨をすって染色することもある。」
『草木染技法全書 3』(山崎 青樹/著 美術出版社)
p94 に,松煙による薄墨色の染め方(11工程)が写真付で紹介 されている。
「…豆汁を綿糸に使用することから,墨または松煙による墨染が可能になった。」
『信州ハンドクラフト手帖』(伊藤 まさこ/著 信濃毎日新聞社)
p21~23[浜完治さんの松煙染めのバッグ]…作品のカラー写真あり。
●近畿大学中央図書館様より,以下の資料をご紹介いただく。
データベース『聞蔵Ⅱビジュアル』
1998年4月9日朝刊 地域面:群馬「松煙染・手絞り 伝統技術に活路を見いだす(桐生の糸へん:1)/群馬」
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