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南永井村(現・所沢市)の名主の吉田弥右衛門の「覚書聞書覚帳」(「弥右衛門覚書)」)の中の人名等の読み方を知りたい。『サツマイモと日本人』(伊藤章治著 PHP研究所 2010)に出てくる。 1 江戸木ひき町川内屋八郎兵衛 2 かつさ国志井津村長十郎 3 さつまいも二百ニて代五百文買落銭共一分二朱懸り申候 4 家内にてさつまいも作り初め候ハ 5 長十郎殿方へ弥左衛門遺シ種を調、作リ初メ隣郷ヘ広メ申候

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原資料の記載のある『所沢市史 上』『江戸時代人づくり風土記 11 ふるさとの人と知恵 埼玉』を確認し、意味を考慮した上で以下を回答した。また古文の読み方についてはいろいろな読み方ができることを紹介した。 1 江戸木挽町(えど こびきちょう)川内屋八郎兵衛(せんだいやはちろべえ) 2 上総国志井津村(かずさのくに しいづむら) *現在の千葉県市原市 3 さつまいも二百ニて代五百文買落銭共一分二朱懸り申候  さつまいもにひゃくにてだいごひゃくもんかいおとし、ぜにどもいちぶにしゅかかりもうしそうろう 4 家内にてさつまいも作り初め候ハ  かないにてさつまいもつくりはじめそうらわば 5 長十郎殿方へ弥左衛門遺シ種を調、作リ初メ隣郷ヘ広メ申候  ちょうじゅうろうどのかたへやざえもんつかわしたねをととのえ、つくりはじめ、りんごうへひろめもうしそうろう 古文については、返り点や送り仮名などがない場合も多く、また時代的にも変化があり、いろいろな読み方ができるので、読み下しについては参考程度とする。 たとえば「候ハ」は「そうらわば」「そうらえば」などと読むことができる。 また、「候」のみでもその音は「さぶらふ」「さうらふ」があてられ、決定するのは困難。 『古典文法詳説』(小田勝著 おうふう 2010) p473、 『古典文法概要』(速水博司 愛育社 1997) p270 などを参照した。

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