1.『日本加工食品新聞』の「日本」は「にほん」です。
『藤沢周平事典』(志村有弘/編 勉誠出版 2007.12)423頁、「一般項目篇」に記載があります。
国立国会図書館の目録(NDL-OPAC)でも「にほん」となっています。
資料種別 新聞
請求記号 Z87-217
タイトル 日本加工食品新聞.
タイトルよみ ニホン カコウ ショクヒン シンブン.
巻次・年月次 [1号]~.
出版事項 柏 : 食品経済社, [1960]-
『日本加工食品新聞』は食品経済社に引き継がれ、現在も刊行されており、大阪府立中之島図書館でも所蔵しております。
2.「甘味辛味」と3.「甘辛子」について
下記に示すとおり、本では読みが記載されていませんでしたので、現在『日本加工食品新聞』を発行している食品経済社に直接伺いました(千葉県柏市西原5-21-4 電話番号:04-7153-4691)。
応対された方によりますと、
「甘味辛味」は「あまみからみ」
「甘辛子」は「あまがらし」
ということでした。
本については、以下の資料を調査しましたが、読みを確認することはできませんでした。
「甘辛子」については、『オール読物』2012年2月号の91頁に「今回は甘辛子敬白として、とくに私的な感想を陳べることをお許し頂きたい」という記述がありましたので、藤沢本人のコラム執筆時のペンネームの可能性を考慮しました(先の食品経済社の方によると藤沢のペンネームだったそうです)。
・『文芸春秋』80(8)2002.7
「初公開歿後5年 藤沢周平の手紙と遺書」
・『文芸春秋』75(6)1997.4
「臨時増刊 藤沢周平のすべて」
金田明夫「業界紙は腰かけではなかった-日本食品経済社時代」312-317頁
金田明夫はこの記事の掲載時に日本加工食品新聞の編集長です。
該当頁の下段に「甘味辛味」が3篇掲載されていますが、読みは振られていません。
・『藤沢周平のすべて』(文芸春秋/編 文芸春秋 1997.10)
上記臨時増刊に他誌掲載の文章を加えて最終編集版としたもの。
・『半生の記』(藤沢周平/著 文芸春秋 1994.9)
・『藤沢周平と庄内:海坂藩を訪ねる旅』(山形新聞社/編 ダイヤモンド社 1997.7)
・『続藤沢周平と庄内:海坂藩の人と風』(山形新聞社/編 ダイヤモンド社 1999.6)
・『兄藤沢周平』(小菅繁治/著 毎日新聞社 2001.2)
・『藤沢周平の世界へようこそ(かわさき市民アカデミー講座ブックレットNo.10)』(和田あき子/著 かわさき市民アカデミー 2002.3)
・『知られざる藤沢周平の真実:待つことは楽しかった』(福沢一郎/著 清流出版 2004.12)
・『藤沢周平:父の周辺』(遠藤展子/著 文芸春秋 2006.9)
・『藤沢周平(別刷太陽)』(平凡社 2006.10)
・『父・藤沢周平との暮し』(遠藤展子/著 新潮社 2007.1)
・『鶴岡市立藤沢周平記念館』(鶴岡市立藤沢周平記念館 2010.4)
中之島図書館の所蔵する現在の『日本加工食品新聞』には「甘味辛味」というコラムは掲載されていません。
当館では、藤沢周平が執筆していた時期の『日本加工食品新聞』を所蔵しておりませんので、国立国会図書館に照会いたしました。
国立国会図書館では所蔵する1968(昭和43)年当時の新聞を見ていただきましたが、「甘味辛味」「甘辛子」の読みは出ていなかったということです。
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