ご照会事項について以下のとおり回答します。【 】内は当館請求記号です。
大阪の港から輸出された食用ガエル(ウシガエル)の輸出量と輸出先について、昭和22年から平成元年までを対象期間として(注)調査しましたが、港別の詳細な品目別統計は見当たらず、該当する統計は不明です。調査済みの資料、関連機関ホームページは以下のとおりです。
なお、これらの貿易統計資料は12月に年累計が掲載されています。
また、食用蛙漁業協同組合、日本輸出冷凍水産物組合が存在していたようですが、これらの団体の刊行資料はNDL-OPAC、GeNii(http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp)においてヒットせず、確認できませんでした。
(注) 『カエルのきもち』(千葉県立中央博物館監修 晶文社出版 2000.7 【RA561-G19】)のp.83、p.85によると、戦後の食用ガエル(ウ シガエル)の輸出は昭和22年に始まり、平成元年を最後に輸出統計資料に掲載されなくなったとあるため、調査対象期間は昭和22年~平成元年としました。
(調査済みの資料、関連機関ホームページ)
(a)外国貿易概況
●『外国貿易概況』日本関税協会 当館の所蔵:no.34(昭和30年4月)~no.152(昭和40年3月),昭和40年4月~昭和41年12月,132号(昭和42年1月)~ (欠: No.54) 【Z3-681】
・42(昭和30年12月)、101(昭和35年12月)、昭和40年12月、239(昭和50年12月)、359(昭和60年12月)、407(平成元年12月)を確認しましたが該当する統計はありませんでした。
・昭和40年4月以降、「主要港別輸出入額」がありますが記載は総額のみです。
(b)大阪税関の資料
●『大阪税関百二十五年史』大阪税関 1993.11 【AZ-373-E21】
●『外国貿易月表』大阪税関 当館の所蔵:昭和49年7月~56年7月(欠: 昭53年8月) 【Z3-1177】
・昭和49年7月、昭和56年7月を確認したところ、支所・出張所別の統計はありますが、品目に食用ガエルはありませんでした。
●大阪税関ホームページ 外国貿易年表
http://www.customs.go.jp/osaka/toukei/06_nenpyo.html
該当期間の統計は見当たりませんでした。
(c) 財務省貿易統計
●『日本外国貿易月表』大蔵省 当館の所蔵:昭和15年4月 - 昭和31年2月 ; 65号(昭31.3) - 143号(昭和36.12)(欠: 昭和15年10月-24年12月,34年1月)【Z3-807】
・昭和25~27年の各12月、昭和28年1月、昭和30年2月を確認したところ、昭和28年1月と昭和30年2月の輸出入品表に品目「食用かえる」はありましたが、総額であり港別統計ではありませんでした。
●『日本貿易月表』日本関税協会 当館の所蔵:144号(1962.1) -【Z3-807】
・ 129(昭和35年1~12月累計)、260(昭和45年12月品別国別表)、390(昭和55年12月品別国別表)、507(平成元年12月品別国別 表)を確認したところ、輸出品別国別表に品目「食用かえる」または「かえるの脚」がありましたが、港別の統計はありませんでした。
●財務省貿易統計 統計表一覧 http://www.customs.go.jp/toukei/info/tsdl.htm
該当する統計は見当たりませんでした。
(d)運輸省の港湾統計
以下の資料中の「輸出貨物品種別仕向国別表」に港別の統計はありますが、品目は「その他畜産品」「水産加工品」など大まかな分類までであり、食用ガエルは見当たりませんでした。
●『日本国港湾統計(年報)』昭和23年後編、31、41年 運輸省港湾局計画課 1950, [1958],1967【683.9-U628n(国立国会図書館デジタル化資料(館内限定公開))】
●『港湾統計(年報)』昭和51年 運輸省大臣官房情報管理部 [1978]【DT692-54】
*昭和45年までのタイトルは『日本国港湾統計 (年報)』
●『港湾統計(年報)』昭和61、平成元年 運輸省運輸政策局情報管理部 [1987], [1991]【Z41-247】
●国土交通省 統計情報:港湾 http://www.mlit.go.jp/statistics/details/port_list.html
該当期間の統計は掲載されていませんでした。
(e)大阪港の統計
●『大阪港港勢一斑』昭和36-37,40,42-59年 大阪市港湾局 1962-1985【DT692-42】
●『大阪港港勢一斑』大阪市港湾局経営管理部 当館の所蔵:昭和60年~平成16年【Z41-4083】
大阪港の港湾統計が収録されています。「海運貨物品種別トン数月表」、「輸出貨物品種別トン数月表」には主要品目しか記載されていませんでした。
●大阪市 港湾統計 http://www.city.osaka.lg.jp/shisei_top/category/1756-4-12-0-0.html
掲載されている統計は2005年以降のもので、その中の「輸出貨物品種別トン数月表」には主要品目しか記載されていませんでした。
●『大阪経済統計年報』昭和31-34,36年 大阪府立商工経済研究所 1957-1961
【330.59-O7753o(国立国会図書館デジタル化資料(館内限定公開))】
(f)その他関連資料、関連機関ホームページ
●「食用蛙とニジマスの冷凍輸出に於ける問題」加藤舜郎(『冷凍』30(336)(1955年10月)pp.68-77(41-45コマ目) 【Z16-454(国立国会図書館でデジタル化資料(館内限定公開))】
p.68(41コマ目)に、食用蛙の対米輸出が昭和10年に開始したとの出典に、日本輸出冷凍水産物組合の沿革誌が挙げられていますが、関連統計の情報は記載されていませんでした。
●「冷凍食用蛙の輸出に就いて」斎藤明智(『水産』4(10)(1949) pp.23-27 【YA5-1568(マイクロフィッシュ)】
●「ウシガエル」(大阪府立環境農林水産総合研究所ホームページ内)
http://www.epcc.pref.osaka.jp/afr/fish/tenji/gairai/gairai/usigaeru.html
「府内でも戦後まもないころには全域で生息し、1950年代ころには輸出用に本種を採捕することが盛んであった。昭和25年には314トンの生産高があり、食用蛙漁業協同組合も存在した。」との記述はありますが、該当する統計は掲載されていませんでした。
●日本冷凍食品協会 統計資料 http://www.reishokukyo.or.jp/statistic
●日本水産物貿易協会 http://www.jfta-or.jp/
(インターネット最終アクセス:2012年12月17日)
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