◎図書 ①『昆虫学大事典』(朝倉書店2003)
図は少ないが、「後胚子発育」の項目に、昆虫の「変態」に関する詳細な説明が出ている。
②『親子で楽しむ生き物のなぞ』内山裕之(講談社2004)
入門書だが、第1章Q2「昆虫はなぜ、変態するのですか?」の項目に、わかりやすい説明がある。 ③『昆虫生物学』小原嘉明(朝倉書店1995)
9.「後胚発生」の章に、「変態」、「脱皮」、「変態過程」、「予定細胞死」といった細分化された項目があり、図を含めた専門的な説明が出ている。
④『分子昆虫学』神村学(共立出版2009) 分子生物学的な観点から書かれた本。変態に関しては、第三章「生理」に、主に変態を司るホルモンの詳細な説明がある。
⑤『ニホンミツバチ』佐々木正己(海游舎1999)
⑥『ミツバチ記』、岡田一次(岡田一次1986)
ミツバチの変態に関しては、「完全変態」をする昆虫の一例として挙げられているだけで、ミツバチのみに着目した専門的な資料は、見つからなかった。⑤⑥には、卵から幼虫、そして蛹にいたるまでの写真と、簡単な説明が出ている。また③の9.4「変態と組織の変化」の項目に、「ミツバチのように、変態に際して体全体の80%以上が新しい細胞で置き換わるものもある」という一文がある。⑦『脱皮と変態の生物学』園部治之(東海大学出版会2011)
脱皮と変態の謎に関する最新の研究成果をまとめたもの。
⑧『日本産幼虫図鑑』(学習研究社2005)
「変態」の過程についての記載はないが、チョウやハチ等各種の幼虫や蛹、卵の形態的な特徴や各部の名称についての詳細な解説が出ている。カラー写真と図が多数掲載。
◎雑誌(発行年の新しい順)
①「『変態』-昆虫が激変するしくみ」『ニュートン』30(5)2010
「変態」の一連の過程に関する説明が網羅的で、写真や図も豊富。カイコガの蛹内部の断面写真も紹介されている。
②「昆虫の脱皮と変態の分子機構」上田均、『化学と生物』44(8)2006
③「昆虫の変態と細胞死」司馬肇、『化学と生物』40(6)2002
④「特集 動物の変態の分子機構」『蛋白質核酸酵素』44(14)1999 上記②③④は、主に、昆虫の脱皮や変態を誘導するホルモンに関する論文。
⑤「特集 動物の変態を考える」『遺伝 生物の科学』51(12)1997
エクジステロイドというホルモンの解説が主で、、冒頭のカラーページに、「カイコガ幼虫の予定細胞死」の写真あり。
*より詳細な情報に関しては、神奈川県立生命の星・地球博物館にも問合わせいただくよう注記した。
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