ご照会の文言をインドのことわざとして紹介し、その意味を解説した資料は見当たりませんでした。
類似した文言について、その意味などに言及した資料１～４がありましたので、参考までにご紹介します。
【 】内は当館請求記号
１ 荒井献著作集. 第7巻 荒井献 著. 岩波書店, 2001.11.【HP11-G65】
p.145.では、トマスによる福音書のイエス語録の中の「イエスが言った、『過ぎ去り行く者となりなさい』。」に近い意味を持つ言葉として、北インドの町ファテプル・シークリーの城門アーチに刻まれた刻文「イエス-汝に祝福あれ-が言った、『この世は橋である。／渡って行きなさい。／しかしそこに／棲家を建ててはならない』。」が紹介されています。
２ みんなほとけの子 ひろさちや 著. 鈴木出版, 1998.4. 仏教的生き方のすすめ / ひろさちや [著] ; 4【HM118-G61】
p.84.では、イエスの言葉として「この世は橋である。渡って行きなさい。しかしそこに棲家を建ててはならない」が紹介され、「棲家を建ててはならないということは、わたしたちはこの世では客なんだということ」と解釈されています。
３ イエスについての聖書外資料 F.F.ブルース 著 ; 川島貞雄 訳. 教文館, 1981.11. 聖書の研究シリーズ【HP54-69】
pp.182-183.に、イスラムの伝承でイエスの言葉とされているものとして、「この世は橋である。それを渡れ。だが、そこに住居を建てるな。」が紹介され、注37（pp.332-333.）に、その言葉の歴史について論じた文献が紹介されています。
４ とっさの日本語便利帳 : ことばの知恵袋 朝日新聞社知恵蔵編集部 編. 朝日新聞社, 2003.12.【UR1-H19】
p.219.に、北インドの町の城門に刻されたイエス・キリストの言葉として「この世は橋である。渡ってゆきなさい。しかし、そこに、棲家を立ててはならない」が紹介されています（意味の解説はありません）。
〔その他の主な調査済み資料・データベース〕 *データベースは2012年8月2日最終確認
・Q資料・トマス福音書 : 本文と解説 ジョン・S.クロッペンボルグ [ほか著] ; 新免貢 訳. 日本基督教団出版局, 1996.2.【HP25-G17】
・Hindustani proverbs : a classified collection including many Marwari, Punjabi, Maggah, Bhojpuri and Tirhuti proverbs, sayings, emblems, aphorisms, maxims and similes by S. W. Fallon ; edited and revised by R. C. Temple ; assisted by Lala Faqir Chand. Cosmo, 2000. Encyclopaedia of Indian proverbs ; v. 5.【Y752-F3】
・北インドの諺 古賀勝郎 編訳. [古賀勝郎], 2008.6.【KN53-J1】
・東洋の名言 : 中国・インド・ペルシア・アラビア 吉野三郎 編著. 社会思想社, 1962. 現代教養文庫【159.8-Y922t】
・世界の故事・名言・ことわざ : 総解説 -- 改訂第6版. 江川卓 他著. 自由国民社, 2004.11.【KE176-H6】
・世界名言大辞典 梶山健 編著. 明治書院, 1997.11.【US57-G57】
・世界名言集 岩波文庫編集部 編. 岩波書店, 2002.5.【KE223-G17】
・心に響く名言辞典 国書刊行会 編. 国書刊行会, 1992.6.【US57-E99】
・東西名言辞典 有原末吉 編. 東京堂出版, 1969.【US57-2】
・ラルース世界ことわざ名言辞典 -- 増補版. Maurice Maloux [編] ; 島津智 編訳. 角川書店, 1982.3.【US57-43】
・Japan Knowledge+（当館契約データベース）
・ヨミダス歴史館（読売新聞）（当館契約データベース）
事前調査事項:世界ことわざ大事典（大修館書店）
故事俗信ことわざ辞典（小学館）
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