「たいしたもの」以外には、「ひとかどの者」 「ひとかどの人」 「兄弟」 「ものになる」がある。
①、②、⑤を提供した。
回答プロセス:質問者は『アンデルセン童話集 4』 岩波書店 1984の「たいしたもの」のコピーを持参していた。
自館で所蔵するアンデルセンの作品集をいくつか実際に見てみる。
目次を見たが、「たいしたもの」という作品は載っていない。また原著タイトルに関しても書かれていない。
別のタイトルの可能性を考え、登場人物や会話などから似た作品を探すと次の作品が見つかった。
① 『完訳アンデルセン童話集 5』 アンデルセン/著 小学館 2010 (自館請求記号:J949/アンデ)
p34 「ひとかどの者」
② 『アンデルセン童話全集 2』 ハンス・クリスチャン・アンデルセン/著 西村書店 2012 (自館請求記号:J949/アンデ)
p249「ひとかどの人」
参考図書コーナーの文学の分類の周辺を探し次の資料を見つけた。
③『図説翻訳文学総合事典 第2巻』 川戸道昭/編著 大空社 2009 (自館請求記号:R902)
p32 アンデルセン編 の項目がある。日本における時代ごとのアンデルセンへの評価、全集に収められている作品一覧などが載っている。
p35 「アンデルセン童話全集 3・童話篇」 大畑末吉/訳 河出書房 (昭和29年)に「ひとかどのもの」が、p39「完訳アンデルセン童話集 4」大畑末吉/訳 岩波文庫 (昭和59年)に「たいしたもの」が収められていることがわかる。
また、p45のアンデルセン童話初訳一覧を見ると、「たいしたもの」は④『アンダーセン原著/教育お伽噺』 (明治43年)には「兄弟」というタイトルで収められていることがわかる。
③に記載のある参考文献を市内OPACで検索し次の資料を見つけた。
⑤『児童文学翻訳作品総覧 5 北欧・南欧編』 川戸道昭/編 大空社 2005 (自館請求記号:LC028.09)
p9~315がアンデルセンに関する記述で、p46から「翻訳作品目録」がある。
p169に「たいしたもの」の翻訳タイトルが出ている。
④の「兄弟」の他、⑥『安得仙家庭物語』 鐘美堂書店 明治44年 には「ものになる」として翻訳されていることがわかる。
また④、⑥は国立国会図書館デジタル化資料(http://dl.ndl.go.jp/ 2013/01/14 最終確認)で閲覧ができる。
④『アンダーセン原著/教育お伽噺』 (兄弟) (http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1901966 2013/01/14 最終確認)
⑥『安得仙家庭物語』 鐘美堂書店 (ものになる) (http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/896637 2013/01/14 最終確認)
事前調査事項:原著タイトルは“Something”とのことだった。
参考資料:『完訳アンデルセン童話集 5』 小学館 2010 (自館請求記号:J949/アンデ),
参考資料:『アンデルセン童話全集 2』 ハンス・クリスチャン・アンデルセン/著 西村書店 2012 (自館請求記号:J949/アンデ),
参考資料:『図説翻訳文学総合事典 第2巻』 川戸道昭/編著 大空社 2009 (自館請求記号:R902),
参考資料:『児童文学翻訳作品総覧 5 北欧・南欧編』 川戸道昭/編 大空社 2005 (自館請求記号:LC028.09),
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