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【アメリカカタログ図書館展示準備調査】 タイプライターのカタログが数点あるので、展示したいと考えている。 キャプションを作成するに当たり、当時のエピソードを調べていたところ、Wikipediaのタイプライターの項目に、 マーク・トウェインが『トム・ソーヤーの冒険』(1876年)の原稿をタイプライターで作成したと自伝の中に記している とう情報があった。また、自身をタイプライターを使った世界初の作家と称しているとのこと。 更に、しかしこれはトウェインの記憶間違で、実際にタイプした原稿は『ミシシッピの生活』(1883年)が最初だと指摘 する歴史家の見解も紹介されている。 タイプライターをめぐるエピソードとしては大変興味深い。この情報の裏を取りたい。(神奈川大学図書館)

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①マーク・トウェインの自伝に記述があるという情報なので、自伝を調べてみる。  ・勝浦吉雄訳『マーク・トウェイン自伝』 東京 : 筑摩書房 , 1984.11   これはThe autobiography of Mark Twain. を翻訳したもの。  ・渡辺利雄訳・解説『マーク・トウェイン : 自伝』東京 : 研究社出版 , 1975.11   これはThe autobiography of Mark Twainの縮約。 上記二冊を斜め読みした限りでは、該当するような情報は得られなかった。  マーク・トウェインは自分の死後100年間は自伝を公開しないようにと遺志を表明していた。  その自伝が2010年に刊行が開始された。  出版社によれば、これまで世に出たのは全体の半分以下とのこと。  こちらの自伝を確認すれば有効な情報が得られるかもしれないが、時間の都合で断念。 ②百科事典で調べる  ・データベース<JapanKnowledge+ (ジャパンナレッジプラス)>で検索したが、   タイプライターとマーク・トウェインをつなぐ情報は得られなかった。  ・ 『ブリタニカ国際大百科事典』   タイプライタの項目に以下の記述あり。   「…その後改良が重ねられ、ついに1873年にレミントン父子銃器工場で   ショールズ・マシーンの製造が開始された。最初に完成したタイプライタは   翌年市場に登場し、まもなく「レミントン」と改称された。(中略)このレミントン・   タイプライタはあまり成功しなかったが、そのうちの一台はマーク・トウェイン   が購入している。彼は原稿作りにタイプライタを用いた最初の作家であった。   (後略)」 以上、展示のキャプションでは、  ・マーク・トウェインがレミントン・タイプライタを購入したということ。  ・原稿作りにタイプライタを用いた最初の作家であること。 以上2点に触れることとする。 参考資料:フランク・B.ギブニ編『ブリタニカ国際大百科事典』, (TBSブリタニカ, 1991.) 参考資料:Mark Twain Project( http://www.marktwainproject.org/homepage.html ), 参考資料:Mark Twain in His Times( http://etext.lib.virginia.edu/railton/index2.html ), 備考: 2012年度 第一回神奈川大学図書館展示 「アメリカの商品カタログにみる 大量消費社会の誕生」 http://www.kanagawa-u.ac.jp/library/organize/exhibition/2012/05/004328/

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