白楽天詩集巻十七、律詩「劉十九同宿 時准寇初破」の冒頭の句、
「紅旗破賊非吾事」のことと思われる。
『白楽天全詩集』復刻愛蔵版(佐久節訳註、日本図書センター、1978年)
の第2巻、p696-697に、原詩、読み下し文、字解、題義、詩意が載っている。
回答プロセス:『漢詩大観』索引一のp.852、4段目より「紅旗破賊非吾事」とあり。
同書中巻p2005、「劉十九同宿 時准寇初破」の冒頭の句であること、
白楽天詩集巻17、律詩に収載されていることが判明。原詩のみ記載で、訳文などなし。
『白楽天全詩集』第2巻、p696-697に、原詩、読み下し文、字解、題義、詩意が載っている。
参考資料:『漢詩大観』(佐久節編、有明書房、1971年),
参考資料:『白楽天全詩集』復刻愛蔵版(佐久節訳註、日本図書センター、1978年),
備考:ちなみに、「紅旗征戎」をネット検索すると、下記がヒットする。(2012年11月24日現在)
・ウィクショナリー日本語版より、「紅旗征戎非吾事(藤原定家『明月記』)」の出典とその意味。
http://ja.wiktionary.org/wiki/%E7%B4%85%E6%97%97%E5%BE%81%E6%88%8E
『訳注明月記』第1巻自治承4年至建仁2年 稲村榮一著、松江今井書店、2002年
R、2142=N2=1、治承4年9月、p.13に記載あり
「世上乱逆追討、雖満耳不注之。紅旗征戎非吾事。」
『国史大辞典』第13巻、p.719、4段目、「めいげつき 明月記」の項目に、「紅旗征戎」の記述あり
「藤原定家の日記。別名『照光記』。…『明月記』を読みとることで解明せられた点は多く、特に辻彦三郎『藤原定家明月記の研究』では、治承四年九月条の「世上乱逆追討、雖満耳不注之。紅旗征戎非吾事。」の記事は、実は定家の手による後年の追補であるとされ、『白氏文集』の詩句をふまえてみずからの心境を表出したとみて、後年追記の年次については定家書写の『後撰和歌集』承久三年奥書中に「紅旗征戎非吾事」と記されていることなどから承久ごろとされているが、承久三年の『後撰和歌集』奥書の方にも問題点があり、疑問の残るところである。」
『定家明月記私抄』[正篇] 堀田善衛著、新潮社、1986年、p.36に下記の記述あり。
「・・・そういう時期にあって、切れ切れのメモ程度の日記に、日付なしで、
世上乱逆追討耳ニ満ツト雖モ、之ヲ注セズ。紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ。
という外国(中国)思想を援用してこの時機をカヴァーしようという文学青年の姿勢は、・・・」
なお、下記の辞典類には、「紅旗征戎」の項目なし
『大辞林』第3版、『日本国語大辞典』第2版、『成語林』、『講談社カラー版日本語大辞典』第2版、『新編大言海』、『大漢和辞典』、『大漢語林』、『新潮日本語漢字辞典』、『逆引き熟語林』、『四字熟語・成句辞典』、『岩波四字熟語辞典』、『故事熟語大辞典』、『出典のわかる故事成語・成句辞典』、『故事成語名言大辞典』、『漢文名言辞典』
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