「鉄仮面」についてまとまって描かれているもののうち、当館所蔵分では2冊だけですが、断片的に書かれたものと合わせてご紹介いたします。またボアゴベの「鉄仮面」は、史実に基づいて書かれているとありますので、挙げておきました。
1)『鉄・仮・面 歴史に封印された男』(ハリー・トンプソン/著 JICC出版局 1989.8)<235/97>
2)『「鉄仮面」の秘密』(マルセル・パニョル/著 評論社 1976)<235/11>
3)『鉄仮面上・中・下』(ボアゴベ/著 講談社 1984.3)<953/220>
4)『真実のルイ14世神話から歴史へ』(イヴ=マリー・ベルセ/著)p.65-75『ルイ14世には鉄仮面で顔を隠した双子の兄弟がいた』の【鉄仮面は誰か】に「アンリ4世の孫でフロンドの乱(1648-1653)の立役者で、1669年のカンディ(クレタ島)の占領の際、トルコ軍によって殺されたボーフォール公爵とか、あるいはラ・ヴァリエールとルイ14世との間に生まれ、1683年に非常に若くして亡くなったヴェルマンドワ伯爵である。ルイ14世の兄弟説は1700年頃に現れた。」とあります。
5)『バスティーユ占領 ドキュメンタリー フランス史』p.71には「17世紀に有名だったのは『鉄仮面』である。デュマのダルタニアン物語りシリーズの1冊で知られるが、事実、鉄ではないが、ビロードのマスクで顔を見せなかった。多くの議論があったが、こんにちではマントヴァ公の重臣でマティオリという男だったとされる。ルイ14世にも仕え、そして王を脅迫していたらしい。」とあります。
6)『バスチーユ・ロマネスク』にはp.55-62に「鉄仮面」を主人公にした小説や戯曲が紹介されており、誰がどのような仮説を立てたかなどを解説している。
7)『ルイ十四世の世紀2』p.163-165「歴史を書いたものが、みなこの事実を知らずにいるのも、それに劣らず不思議である」という文章で始まり2ページ強で書かれている。
8)『暗号解読上』p.110-123「ルイ14世の大暗号と鉄仮面」という項目に書かれています。
他に「迷宮への招待世界史15の謎」(桐生操/著 徳間書店2003.4)(大阪市立中央、豊中、吹田、茨木、高槻などが所蔵)のなかに「謎の『鉄仮面』事件-王と囚人をつなぐ呪われた出生の悲劇」、「世界で一番恐ろしい闇の世界史」(桐生操/著 ベストセラーズ 2006.11(茨木、貝塚市の図書館が所蔵)のなかに「謎の囚人”鉄仮面事件”」、「 驚きの「裏」歴史人物ファイル : えっ!あの人が…」(平川陽一/編PHP研究所2008.3)(枚方市立が所蔵)のなかに「噂が噂を呼ぶ!鉄仮面の正体はいったいだれだっ」という項目で書かれているようですが当館では所蔵しておりません。
*「ジェームズ・ド・ラ・クローシュ」についてですが、アーサー・バーンズ(Arhur Barnes)の「仮面の男」にチャールズ2世の庶子ジェームズ・ド・ラ・クローシュが仮面の男であるという説で書かれているということですが、当館所蔵しておらず、確認できませんでした。タイトルは”The Man of the Mask: A Study in the By-Ways of History [ペーパーバック]”でamazonなどでは売られているようです。
参考資料:『鉄・仮・面 歴史に封印された男』(ハリー・トンプソン/著 JICC出版局 1989.8),
参考資料:『「鉄仮面」の秘密』(マルセル・パニョル/著 評論社 1976),
参考資料:『鉄仮面 上・中・下』(ボアゴベ/著 講談社 1984.3),
参考資料:『真実のルイ14世神話から歴史へ』(イヴ=マリー・ベルセ/著 昭和堂 2008.4)(ページ:65-75),
参考資料:『バスティーユ占領』(ジャック・ゴデショ/[著]白水社1986.5)(ページ:71),
参考資料:『バスチーユ・ロマネスク』(岡部あおみ/著 学芸出版社 1990.3)'(ページ:53-62),
参考資料:『ルイ十四世の世紀2』(ヴォルテール/著 岩波書店 1982),
参考資料:『暗号解読 上』(サイモン・シン/[著] 新潮社 2007.7)(ページ:110-123),
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